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建通新聞社
2024/10/18

【大阪】全建 和歌山で近畿ブロック会議を開く

 全国建設業協会(全建、今井雅則会長)の2024年度近畿ブロック会議として、近畿建設業団体協議会と国土交通省との意見交換会が10月16日に和歌山市内で開かれ、各府県建設業協会からは国土強靱(きょうじん)化実施中期計画の早期策定や建設業における担い手確保と働き方改革の推進、建設資材の価格高騰への対応などを求める意見が出た。中期計画の策定について、国交省は「施策の実施状況の評価など国土強靱化実施中期計画に向けた検討を最大限加速化し、24年度の早期に策定に取り掛かる」ことを説明、「関係省庁と連携しながら策定に向けて取り組む」と述べた。

■今井会長「適正な工期の下で働き方改革に業界一丸」

 冒頭、近畿建設業団体協議会を代表し、幹事協会である和歌山県建設業協会の中井賢次会長が「有意義な意見交換を」と呼び掛けた。また、今井会長は、あいさつに際し、時間外労働の上限規制の対応について「適正工期見積り運動」や「目指せ!建設現場土日一斉閉所運動」の展開をアピールし、「発注者の理解を得ながら、適正な工期の下で働き方改革を進められるよう業界一丸となって取り組むことが重要」と訴えた。
 近畿ブロック会議では、@公共事業予算の安定的かつ継続的な確保と国土強靱化のさらなる推進A第3次担い手3法B建設業界における担い手確保と働き方改革の推進C入札契約制度D設計・積算D工事の施工―の6項目について近畿建設業団体協議会が議案を提出、意見を交換した。
 国土交通省の蒔苗浩司大臣官房審議官(不動産・建設経済)は、公共事業費について「25年度の概算要求では、公共事業関係費として前年度比1・19倍を要求している。補正を含め、必要かつ十分な予算と事業量の確保に取り組む」との考えを示した。さらに「財政当局から建設業界の施工余力が指摘されることがあるが、各地域から十分な施工余力があることを発信していただきたい」と求めた。

■長時間労働の排除とICT活用で生産性向上を

 また、第3次担い手3法について、「労務費の確保と行き渡りに向けたルールを整備したが、これを実効性あるものとし、建設業の新しい商習慣として根付かせていきたい」と説明。工期ダンピングの禁止による長時間労働の排除やICTの活用による生産性の向上など「業界が生まれ変わるための取り組みに全力を挙げて取り組む」とし、理解と協力を求めた。
 ※写真は建通新聞電子版に掲載中

提供:建通新聞社