国土交通省近畿地方整備局と兵庫県建設業協会(三木健義会長)は、10月10日に意見交換会を神戸市内で開いた。三木会長は、担い手確保への現場理解や公共事業予算の確保・拡大などを要望した。
冒頭、近畿地方整備局企画部の橋伸輔部長は、「いかに建設業を維持しながら、地域の安全・安心を確保していくかが課題となっている。地域の意見に沿って制度などを見直していきたい」とあいさつした。
三木会長は「『防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策』が最終年度を迎える。5か年加速化対策を上回る規模の中期計画の早期策定と、今後も切れ目のない公共事業予算の確保をお願いしたい」と強く要望した。
意見交換会では、協会から「公共事業予算の確保・拡大」、「担い手確保に向けた現場理解の促進および魅力発信の取り組み」、「現場閉所率(28・5%以上)が確保できる工期設定」、「新規設計変更資料の作成に係る必要な費用の計上」、「賃上げ加点制度の継続」について意見が出された。
これに対し、近畿地方整備局は「事業の実現のため、予算の大事さは理解している。予算確保に向けてわれわれも頑張るので、協会もこれまでと同様に現状を発信してほしい」とお願いした。担い手確保に対しては「出前授業や現場見学会など、今後も協会と一緒に取り組んでいきたい」と連携を呼び掛けた。
また、協会からの要望である「適正な利潤の確保へ低入札価格調査や最低制限価格の引き上げ」について、近畿地整は「協会の意見を本省に伝える」と回答。入札契約方式のうち、施工能力評価型の評価方法による受注機会の低下ついては「表彰実績がなくてもエントリーできる方法があるので、協会を通じて情報を発信してほしい」と説明した。
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