日本工業経済新聞社(群馬)
2024/10/16
【群馬】湯ノ入橋の桁製作架設 11月にも一般競争
県安中土木事務所は、碓氷川中宿工区の河川改修事業に伴い架け替える、湯ノ入橋の上部工桁製作架設工事について、11月の条件付き一般競争入札公告に向け準備を進めている。工事期間はフレックス工期を採用し、実工期は約14カ月を見込む。今回の工事では工場で製作したI桁の架設までを行う。コンクリート床版の打設工事については今後実施する。詳細設計は長大(東京都中央区)が手掛けた。
碓氷川に架設する同橋は橋長147・5m、幅員7・7mの鋼3径間連続合成鈑桁橋で整備する。桁はクレーンベント架設工法で架設、桁長146・9m、桁高958o〜2600oのI桁(耐候性鋼材)は3本設置する。鋼重は約260t。長さ5・6mの横桁は4本架設する。
桁の架設は角ベントを2基設置して行う。設置するベントの高さ6・6mと3・4mで、鋼重は6・6mのベントが約14t、3・4mのベントについては約8tとなる。
床版は鉄筋約11tとコンクリート約334立方m使用し、厚さ22pで約1130u打設する。床版の上には防水層を約980u施し舗装を行う。舗装は約920uで施工する。基層工は密粒度アスコン20改質U型を使用し厚さ4p、表層工は密粒度アスコン13改質T型を使用し厚さ4pで仕上げる。
高さ1・1mの橋梁用ビーム型防護柵(B種)は両側合わせて延長約300m整備を行う。高さ10mのLED照明灯は4基設置する。なお、親柱の設置は行わない方針。
碓氷川中宿工区の河川改修事業では湯ノ入橋のほか、湯ノ入川に架設されている湯ノ入川橋の架け替えや中宿堰用水の排水樋門、板鼻用水の取水樋門の整備も行う。
湯ノ入川橋は橋長12m、全幅10・25mのプレテンション方式PC単純床版橋で架け替える。幅員構成は◇車道=6・75m◇歩道=2・5m◇地覆(車道部)=0・6m◇地覆(歩道部)=0・4m−となる。
主桁をクレーンで架設し、調整コンクリートの打設した後、防水層を施し舗装を行う。長さ11・9mの主桁は13本架設する。基層は密粒度アスコン20改質U型を厚さ4p、表彰は密粒度アスコン13改質T型を使用し厚さ4pで仕上げる。車道側と歩道側に設ける防護柵はそれぞれ延長15・5m設置する。高さは車道側が85p、歩道側は95pで整備を行う。
A1橋台が左岸側、A2橋台は右岸側に設置。A1、A2ともに直接基礎の逆T式となり、高さ7・1mで整備する。幅12mのA1は鉄筋約12tとコンクリート約190立方m使用して設置。幅11・8mのA2については鉄筋約11tとコンクリート約180立方mで築造する。詳細設計はアマネックス(前橋市)がまとめた。
中宿堰用水の排水樋門は、鷹の巣橋から約100m上流に向かった位置の右岸側に新設。排水樋門はステンレス製ローラーゲート、開閉装置の形式は手動ラック式で、水密方式は後面四方ゴムを採用する。
板鼻用水の取水樋門は、板鼻用水堰の既存取水樋門から約40m上流に向かった位置の左岸側で整備を行う。取水樋門はステンレス製スライドゲートとなり、開閉装置の形式は機械式で、水密方式は後面四方ゴムを採用する。排水樋門と取水樋門の詳細設計は日本工営(東京都千代田区)が手掛けた。