横浜市は、市立学校の体育館の空調について設置の加速化を検討する。山中竹春市長が市会本会議で高橋徳美氏(自由民主党)の一般質問に応じ、近年の記録的な猛暑や災害時の避難場所としての役割を踏まえ、「早期の整備が必要不可欠、待ったなし」との認識を示した。2024年度末に策定予定の新たな地震防災戦略の中で、設置加速化について盛り込む方針だ。
学校体育館への空調整備は21年度にスタート。23年度からおおむね10年程度で全ての市立学校(505校)に設置する計画を立てている。24年度の工事実施校も含めると、115校への設置が完了。整備率は22・8%となった。
設置校は@体温調整が難しい児童生徒が在籍する特別支援学校A幹線道路の近くなど、騒音対策で窓が開けられない学校B校舎の配置などで風通しが悪い学校―といった条件に基づいて優先順位を付けている。
設置までの期間が長い学校については移動式の大型冷風扇の配備で対応しているという。
10月10日の決算特別委員会でも、白井亮次氏(自由民主党)が空調整備について要望。猛暑の中で児童生徒の良好な教育環境を確保するだけでなく、自然災害が発生した際には避難所として指定されている学校もあることから、計画的な整備の必要性を教育委員会に訴えた。
提供:建通新聞社