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北陸工業新聞社
2024/10/16

【富山】若者の入職へ保護者にPR/建設業協会が南砺福野高を訪問/「進路選択肢の一つに」

 富山県建設業協会は12日、南砺福野高校農業環境科生徒の保護者との意見交換会を、南砺市苗島の同校で開いた。
 生徒の進路を助言する立場にある保護者と意見を交わすことで、建設業の役割や現状、若手建設技術者の仕事に理解を深めてもらうと同時に、建設業の魅力をPRし、若者の入職促進につなげる目的で実施したもの。
 この日は、県土木部建設技術企画課の山縣英彦主幹、県建設業協会から得能年久理事・砺波支部副支部長(得能建設工業代表取締役)、加藤昭悦専務理事、中山誠信砺波支部事務局長、寺島秀峰課長、岩元孝貴主事、同校卒業生から小林稜典氏(砺波工業)が参加。保護者は同科2年生の24人が出席した。
 冒頭、得能理事が「土木は、道路や河川、上下水などの整備・維持などのインフラ整備、災害対応や除雪を通して皆様の生活や安心安全を守る仕事。建設業者が工事を行い、出来上がった物の上に皆さんの暮らしや思い出があるので、ものづくりでだけでなく、「こと」づくりの仕事だと思っている。今日は、ありのままの建設業について知っていただきたい」とあいさつした。
 続いて、加藤専務理事が技術者の仕事内容、建設業の現状などを資料に基づいて紹介。
 山縣主幹は、「公共事業では道路や河川、公園などを整備しているが、こうした構造物を造るために建設業はなくてはならない産業。行政としても、この機会に保護者の皆様に建設業の役割の重要性を理解していただきたい。お子様の進路選択の際は、建設業を選択肢の一つとして考えてほしい」と話した。
 同校OBで入社7年目の小林氏は、「造ったものが地図に残り、地域の生活を支える仕事がしたくて建設業を選んだ。技術者の役割は、発注者と下請業者の間に立ち工事を進めること。入社当初は何をしていいか分からなかったが、先輩方から優しく教えてもらいながら仕事を覚えた。働く環境も良くなっており、来年からは完全週休2日になる」と説明した。
 得能理事は、「当社には事務の女性が4人いるが、うち2人は土木施工管理技士2級を取得し、現場にも出るようになった。女性が現場に出ると雰囲気も変わり、事務と現場とのコミュニケーションも向上した。業界全体でも現場で活躍する女性は増えており、働きやすい環境づくりが進んでいる。当社でも会社のブランド力を高め、社員が誇りを持って仕事ができる取組みを進めていきたい。土木コース以外を卒業して活躍中の技術者もいるので、お子様の進路選択の際は、ぜひ地元の建設企業を選択肢として考えていただきたい」と訴えた。

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