公立大学法人国際教養大学は、建築から47年が経過し老朽化している管理棟の建て替えに向け、15日に基本計画等策定のプロポーザルを開始した。整備構想策定時の施設規模は6,645uとしていたが、事業費削減のため約5,500uに縮小したことから、各諸室や面積などを見直す。現管理棟、ファカルティ棟、感染症対策隔離施設の解体跡地活用については、駐車場とする可能性も含め検討する。提出期限は参加表明書が25日、企画提案書が11月20日で、委託上限額は2,200万円(税込)。
事業では、複数施設に分散している機能を集約した新管理棟を建設する。現管理棟、学生会館に分散している事務局機能と、現管理棟、講義棟、ファカルティ棟に分散している研究室を集約し、教育研究環境の充実を図る。
新管理棟の延べ床面積は約5,500u、建設予定地は現管理棟北側の駐車場付近を計画している。新管理棟の建設後は老朽化している現管理棟・ファカルティ棟のほか、現在使用されていない感染症対策隔離施設(8棟)を解体する。
総事業費は約40億円を見込んでいる。このうち新管理棟建築工事費に34.8億円、解体工事費に4.2億円を充てる。
解体予定の現管理棟は、昭和52年に建設された鉄筋コンクリート造4階建て、延べ床面積3,885u。ファカルティ棟は、昭和55年に建設された鉄筋コンクリート造平屋建て、床面積672u。感染症対策隔離施設(8棟)は、平成3年に建設された鉄骨造2階建て、延べ床面積計2,144u。
県の9月議会では、委託費7,819万9,000円を予算化。内訳は、基本設計に4,046万9,000円、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略称。消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物)化コンサルティングに1,100万円を充てる。
来年度は測量・地盤調査、基本設計、ZEB化コンサルティング、実施設計を委託。測量・地盤調査は当初、基本計画に含める予定だったが、分離して委託する。実施設計は基本設計を委託した業者と同年度中に随意契約する予定。
工事は従来方式での発注を見込んでおり、8年度に感染症対策隔離施設を単年度で解体、新管理棟を9・10年度の2カ年で建築、現管理棟・ファカルティ棟を11年度に解体する。
新管理棟の供用開始は11年度を予定。また、機能移転後の講義棟・学生会館については、新管理棟建築後に空き教室の活用を検討し、早ければ11年度に改修する見通し。
提供:秋田建設工業新聞社