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建通新聞社(神奈川)
2024/10/10

【神奈川】県 盛土規制条例25年4月1日から施行

 神奈川県は、「宅地造成及び特定盛土等規制法施行条例」を制定し、2025年4月1日に施行する。神奈川県土砂の適正処理に関する条例(土砂条例)などによる規制から、盛土規制法による規制に移行する。
 盛土規制法に基づく規制は、規制区域を指定することで効力を発揮する。県は、松田町、山北町、清川村の一部を特定盛土等規制区域に、それ以外の地域を宅地造成等工事規制区域として指定する考えだ。宅地造成等工事規制区域に指定されると、▽盛土の崖高さ1b超▽切土の崖高さ2b超▽盛土の土地面積500平方b超―などの行為が規制対象となる。
 盛土規制法施行条例では、宅地造成等工事規制区域よりも規制が緩い特定盛土等規制区域に関して、宅地造成等工事規制区域と同等の規制基準にすることで規制を強化する。一部地域のみ規制が緩い状態では、他地域からの土砂の搬入が集中する恐れがある。一律の規制体制を敷き、こうした事態を未然に防ぐ方針だ。

〜土採取規制・土砂条例も改正〜

 関係する条例として土採取規制条例を改正し、盛土規制法の許可を受けた工事で行う土の採取を適用除外とする他、神奈川県土砂条例では盛土規制法施行条例と規制内容が重複する箇所を削除する。
 改正前の土砂条例の許可を受けた案件に関しては、3年間の経過措置期間を設けるとした。改正前の土砂条例の効力を一定期間維持することで、土砂条例による規制から盛土規制法に基づく規制への移行の際に、規制の抜け穴が生じることを防ぐ。
 今後、11月の神奈川県議会第3回定例会に市町村に対する権限移譲など事務処理の特例に関する条例の改正案を提出。これに伴う盛土行為の許可の技術基準や審査マニュアルを作成する。25年4月1日に盛土規制法に基づく規制区域を指定し、盛土規制法の運用を開始する予定だ。

提供:建通新聞社