国土交通省は「防災・減災対策等強化事業推進費」の2024年度第2回配分として、国または地方公共団体が実施する19件に対し、40億円の緊急予算配分を決定した。このうち愛媛県内では、国交省が事業主体の矢落川河川維持修繕に8000万円、国道11号の維持管理に1億8000万円、愛媛県が事業主体の県道新居浜別子山線道路更新防災等対策に6550万円の国費を投入する。
大洲市新谷の肱川水系矢落川では7月の豪雨で堤防が洗堀した。今後出水被害が起き、侵食が進むと堤防決壊の恐れがあることから、緊急的に根固め工などを実施する。
西条市丹原町来見の国道11号では、24年度に法面の変状が見つかったことから、集水井工などの地すべり対策を実施する。
新居浜市別子山瀬場の県道新居浜別子山線では、4月15日に発生した法面崩落により通行規制を行った。再度災害防止に向け、落石対策工を施し、通行者の安全と安心を確保する。
防災・減災対策等強化事業推進費は、近年頻発している激甚災害に対し、国民の安全・安心を確保するため、防災・減災対策を強化する公共事業へ緊急的・機動的に配分する予算。災害を受けた地域に対する災害対策事業、公共交通に関する重大な事故が発生した箇所に対する公共交通安全対策事業、早期に事業効果が発揮できる箇所を対象とする事前防災対策事業に活用することができる。
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建通新聞社