県土整備部建設技術振興課は、2025・26年度の県営建設工事競争入札参加資格審査基準において、現行(23・24年度)の基準から一部配点などを見直す。「技術等評価点数」に関して、既存項目の削除や一部項目の加点上限の引き上げ、項目の新設を行う。新設項目は「週休2日制による4週8休の達成」で、達成状況に応じ、県内企業に最大25点を加点する。災害緊急時の対応や地域貢献活動の評価では、加点上限を引き上げる。この審査基準は25年2月の資格審査時に適用するもので、名簿の有効期間は同年6月1日から2年間となる。
同課の久保田和憲総括課長が、8日の県議会商工建設委員会(臼澤勉委員長)で説明した。久保田総括課長は「いわて建設業振興中期プラン2023で重点項目として掲げている項目などを反映させた。地域貢献活動や除排雪業務などを加算し、県内建設企業が活躍できるような環境としたい」と趣旨を話した。
技術等評価点数で新設した項目は、経営意欲の「週休2日制による4週8休の達成」。24年度から建設業の時間外労働の上限規制が適用になったことを踏まえ、働き方改革の取り組みをさらに促進するため、新たな評価項目として設定した。達成状況に応じ、最大25点を加点する。
加点の内訳を見ると、▽22・23・24年度に完成した国、県、県内市町村発注工事において、週休2日相当(4週8休)の取り組みを実施し、発注者から証明書が発行されている場合(10点)▽就業規則等で、技術系職員を含めた従業員の休日を4週8休または年間105日以上と規定し、労働基準監督署に届け出ている事業者(15点)―となっている。
技術等評価点数の既存項目のうち、施工能力の「一定の要件を満たす有資格技術者・技能者の雇用」に関しては、全国一律の経営事項評価点の項目に既に組み込まれていることから、新たな審査基準では削除する。施工能力の「除排雪業務の受託または緊急修繕業務を実施している場合」の項目においては、加点上限を30点から45点に引き上げる。
社会貢献の「災害緊急時における巡回パトロールや援助、救援活動等(家畜伝染病対応を含む)の協力を行った場合」の項目においては、加点上限を40点から50点に引き上げる。「地域貢献活動等」の加点上限に関しても、現行の40点から50点へと引き上げる。
25・26年度の審査基準における技術等評価点数の最高点数は、23・24年度の基準から変動はなく、708点のままとなる。
技術等評価点数708点の内訳は、▽施工能力430点(現行基準475点)▽社会貢献170点(同150点)▽経営意欲108点(同83点)▽法令遵守0点(同0点)―となっている。
提供:日刊岩手建設工業新聞