新潟県建設専門工事業団体連合会(近喜男会長)と県土木部の意見交換会が8日、新潟市中央区で開かれた。
将来の担い手確保・育成をはじめとする建設産業の喫緊の課題解決に向け、施工条件等に配慮した適正な積算に基づく発注・契約、適正工期の設定、適正な下請け発注に対する市町村や民間発注者に対する指導、変更等に伴う工事費、労務費などの適切な変更への配慮などを求めた。また、施工の平準化と夏休み中の学校改修における適切な工期設定、長時間労働是正や適正な施工管理と柔軟な配慮、能者の確保・育成に向け、技能者評価の促進などを目的とした建設キャリアアップシステム(CCUS)の推進なども訴えた。
近会長は「これまで4週6休に対する請負単価20%引き上げを要望してきたが、最近では民間の建築工事でも4週8休を実現している現場がある」と指摘。近年の物価高もあり、さらなる単価引き上げの必要性を説いた。また、給与体系について「日給制から月給制に移行しなければ、将来の担い手確保は絶対にできない」と危機感を示すとともに、「今後もその点を含めて要望活動を行っていく」と語った。県土木部都市局営繕課の細道博課長は「県としては建設産業活性化プランに基づき、建設産業が役割をしっかりと果たせるよう取り組んでいるところだ」とした上で、その具体例について「低入札対策推進による受注者の利潤と品質確保、労働環境改善促進などの施策を進めている。また、デジタル技術導入による生産性向上にも取り組むとともに、さらに魅力的な産業となるよう努めていく」と述べた。