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日刊岩手建設工業新聞社
2024/10/08

【岩手】三陸沿岸道路 山田北ICフル化が着工 災害時の幹線機能確保へ

 山田町石峠の三陸沿岸道路「山田北インターチェンジ(IC)」に、北方向(宮古方面)の乗り降りランプを追加整備するICフル化事業「国道45号山田改良」の起工式が6日、同町で開かれた。月内にも工事に入る予定で、開通時期は未定。総事業費は約20億円を見込む。整備によって、災害時の道路ネットワーク機能の確保が期待される。

 旧豊間根中学校体育館で開かれた起工式には、国、県、山田町や施工関係者など約40人が出席した。
 主催者を代表し、達増拓也知事(代読・八重樫幸治副知事)は「国、町などと一体となって整備促進に取り組んでいく」、佐藤信逸山田町長は「事業は地元にとって大きな安心を担保するもの」、国土交通省の山本巧道路局長は「一日も早い開通を目指す。そのためにも予算確保に協力をお願いしたい」と、あいさつした。
 来賓の鈴木俊一衆議院議員は、「三沿道は皆で機能を高め成長させていく道路」と、祝辞を述べた。
 工事の安全を祈り代表者でくわ入れ後、地元園児がよさこいソーランを披露し、式に花を添えた。

 山田北ICは、17年11月に開通した三陸沿岸道路「山田宮古道路」(山田IC―宮古南IC)の中間部に位置。南方向の釜石方面に乗り降り可能なICとして設置されている。
 周辺の宮古市内を走る国道45号では、16年の台風10号や19年の台風19号による冠水により、通行止めが発生したことから、災害時でも北方面とのアクセスを確保し、さらに県立宮古病院への救急搬送、渋滞の緩和を図る目的で、フルIC(ダイヤモンド型)への改良が22年度に事業化された。

 増設ランプの延長は片側400b。幅員は5・5b。初弾の工事箇所は、宮古側への本線合流部分。年度内の着工は同箇所のみとなっている。
 三沿道でのICフル化工事は、歌津北IC(宮城県南三陸町)、洋野種市IC(洋野町)に続く3カ所目となる。

提供:日刊岩手建設工業新聞