大津市管財課庁舎整備室はこのほど、皇子山総合運動公園の一部を前提として建て替えが検討されている市役所庁舎(御陵町)について、今後のスケジュールを明らかにした。
基本計画の方針とりまとめを当初、8月末としていたが、検討の状況を踏まえて、10月末まで延長。その後は11月末にたたき台、25年1月末に素案、同年3月末をメドに同案を決定し、同年6月末に基本計画を策定する。また、25年度早期にはパブリックコメントの募集を行う予定とし、公園整備に係るスケジュールは別途整理を行っていく。
庁舎整備基本計画の構成は、▽基本計画方針の整理(庁舎整備、庁舎周辺整備、代替公園整備、現庁舎、跡地等に関する基本的な考え方)、▽新庁舎の導入機能・性能の検討、▽新庁舎の規模の検討、▽施設計画の検討(配置計画、建築計画、構造計画、設備計画、外構計画)。
そのほかに、事業計画については、▽概算事業費及び財源の検討(庁舎整備等にかかるイニシャルコスト、ランニングコスト、財源計画の検討)、▽事業スケジュールの検討(基本計画を策定後、発注を予定している基本・実施設計から工事、供用開始までの事業スケジュールの作成、▽事業手法の比較検討(事業手法・分離発注方式、デザインビルド方式、PFI方式等について比較・検討)、▽設計者等選定方式の比較検討(設計者等選定にあたり、プロポーザル方式やコンペティション方式、競争入札方式、その他方式についての比較・検討)―。
同市では、建て替えが検討されている市役所庁舎(御陵町)の移転先として皇子山総合運動公園の多目的広場を前提に、基本計画策定に取り掛かっており、移転先として、皇子山総合運動公園の多目的広場と、JR大津駅・滋賀県庁舎周辺の2候補地が挙がっている。現在は、皇子山総合運動公園を前提に進めており、都市計画変更、公園機能の代替措置として同等規模及び機能の確保、既存の公園との一体性の調査・検証し、公園と一体となった庁舎整備によるまちづくりについて検討。また、明日都浜大津の活用についても視野に入れ、新館については、企業局を中心とした活用の検討と併せて、同局が活用する以外の床の活用についても検討を進めている。
同市の市役所庁舎移転計画は、整備予算が、新庁舎棟建設費で150〜175億円、立体駐車場(300〜450台)建設費は9〜13・5億円、用地取得費(皇子山総合運動公園)7〜9億円を見込んでおり、その他に外構等整備費、既存庁舎解体・整地・公園代替整備費、アクセス道路整備費等を考慮する必要があり、庁舎移転に関連し、各種ネットワーク・システム整備費や、家具什器整備費・移転費も必要。新庁舎規模については、必要延床面積が4万平方b〜4万5000平方bで、現在の本庁舎機能を対象とする職員数、議員数の現状、将来推計、一人当たり執務面積の適正基準から算出している。
現在の同市庁舎は、本館がSRC造5階建地下1階、延1万5160平方bで、1967年完成。別館はSRC造3階建地下1階、延6251平方bで、1971年完成。新館については、SRC造7階建地下1階、延1万0948平方bで、1989年完成。第2別館はRC造2階建地下1階、延1273平方bの1993年完成。
なお、大津市庁舎整備基本計画策定は、日建設計大阪オフィス(大阪市中央区)が担当している。
提供:滋賀産業新聞