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日本工業経済新聞社(埼玉)
2024/10/04

【埼玉】埼建協さいたま支部・さいたま県土の意見交換会、工事検査書類限定型モデルの試行など提案

 埼玉県建設業協会さいたま支部(島田賢一支部長)とさいたま県土整備事務所(小高巌所長)は1日、さいたま県土整備事務所別棟2階会議室で意見交換会を行った。建設業協会から対面とWEBを合わせて12社・15人、さいたま県土側は小高所長をはじめ職員6人が参加。業務効率化や生産性向上を推進するため、活発な意見交換を行った。
 当日の議題は▽建設DX推進に対応した一般管理費の見直し▽工事検査書類限定型モデル工事の試行▽県土木工事書類スリム化ガイドの周知――の3点だった。
 建設DXの推進に当たって、県建設業協会さいたま支部側は「現状では設備の整備費、システム運用のための技術者雇用などで費用がかさむ傾向にある」と説明。さらなる普及に向けて「一般管理費などの見直しが必要では」と提案した。
 県がICT適用工事を行う場合、現状では国土交通省の要領を参考とする形で、工種ごとに定めた積算要領に応じてICT建設機械経費などの費用を組み込んでいる。
 さいたま県土は県担当課からの回答として「現状はICT活用工事に関連した一般管理費の見直しは予定していない」と述べた。ただし、事業者がICT施工に必要な機器を調達する場合などは様々な税優遇措置、補助金制度があるため「これらの制度を活用してほしい」とも伝えた。
 続けての議題は、どちらも県が本年度から適応している「県土木工事書類スリム化ガイド」に関するものとなった。
 業務効率化に当たっては、検査時の書類を最小限にすることが重要。協会側はさらなる書類簡素化に向けて、検査時に必要な書類を限定する「工事検査書類限定型モデル」の試行を提案した。
 さいたま県土は県担当課の回答として「国や他自治体の状況を調査し、本件の導入可能性を精査する」と説明。さいたま県土の担当者は「全県的な取り組みになる。少し時間が必要」と話した。
 協会側はそのほか、書類スリム化について「ガイドに基づいた書類提出を心掛けているが、時にはガイドに沿わない書類の提出を求められる場合がある」と指摘。県職員の協力とガイドの徹底周知を要望し、さいたま県土側も同意した。
 3つの議題を討議した後は、さいたま県土側から「JCIP(建設業許可・経営事項審査電子申請システム)」に関する説明があった。建設業許可関係、経営事項審査関係の書類を作成から提出までWEB上で完結させるシステムとなり、積極的な導入・周知を呼び掛けた。

提供:埼玉建設新聞