県盛岡広域振興局土木部(戸来竹佐部長)は、8月27日から28日にかけての豪雨被害に関し、道路・河川の被害状況(10月1日現在)をまとめた。道路は同部管内の国道455号線、主要地方道上米内湯沢線、一般県道大志田停車場線の計35カ所に被害が生じ、復旧概算費は15億8100万円と試算する。河川は、米内川、外山川など計26カ所に被害が生じ、復旧概算費は18億8597万5000円と試算する。11月に行われる災害査定に向けた取り組みを進め、早ければ来年度の春から本格的な復旧に移りたい考え。
上米内湯沢線では、4カ所が被災。現在は1カ所で片側交互通行を行っている。片側交互通行の措置を行っている姥懐橋近辺の被災箇所は、全体の被災延長が200bに及んでおり、現在は大型土のうを用いた応急復旧が行われている。
大志田停車場線では14カ所が被災し、現在は1カ所が通行止めになっている。通行止め箇所では20b程度の路肩決壊が確認されており、現在は大型土のうを用いて応急復旧を行っている。
同部道路都市室の遠藤拓央室長は、「啓開作業では管内の建設業
者に協力いただき、非常に感謝している。国道455号は沿岸の市町村と盛岡をつなぐ路線であるため、重要度・注目度が高い。交通規制をかけ、通行される皆さんに協力を頂きながら、作業を進めていきたい」と話している。
河川被災箇所の内訳は、米内川16カ所、外山川8カ所、綱取川1カ所、中津川1カ所。河岸浸食の影響で崩落が発生するなどの被害が出ており、米内川、外山川では被害箇所が点在している。
具体的な箇所を見ると、米内川では松木平橋近辺で河岸浸食が発生し、民家にほど近い箇所が崩落した。現在は大型土のうを用いた応急復旧を行っている。このほか上米内橋や舘見橋周辺、外山川流域でも河岸浸食が発生した。
同部流域治水室の佐藤高久室長は「発災当時、管内の建設業者に流木の除去などを行ってもらった。協力に大変感謝している。復旧方法については検討中だが、現時点ではコンクリートブロックを使った対応となる予定だ」と話している。
同部は、それぞれの被災箇所で測量や設計など現況調査を行い、11月に行われる災害査定に向けた取り組みを進めている。結果を踏まえ、設計の見直しなどを行い、早ければ来年度の春から本格的な復旧に移りたい考えを示した。復旧概算費は、道路で15億8100万円、河川で18億8597万5000円と試算している。
提供:日刊岩手建設工業新聞