9月定例県議会の県土整備常任委員会が1日、県庁議会棟4階第8委員会室で行われ、全ての付託議案を賛成多数で可決した。宇野裕委員は、銚子連絡道路匝瑳市・旭市間13kmの整備に関する進捗状況について質問。答弁に立った齊藤博美・道路整備課長は「道路境界立ち会いに向け、9月25日から地権者などを対象とした説明会を開催している」と述べ、地域住民の理解・協力を得ながら事業を促進していく方針を示した。宇野委員は「事業区間が長く、地権者も多いため、事業推進に道路境界立ち会いが大変重要」との見解を示した。
関連して、銚子連絡道路横芝光町・匝瑳市間5kmの整備を例に挙げ、「地域住民の理解が得られず道路境界立ち会いに難儀していたが、住民の理解を得たことで道路境界立ち会いが実現し、用地買収へ移行できた」と振り返った。
そのほか、各委員から首都圏中央連絡自動車道大栄・横芝間の整備、工事の平準化、富津館山道路の全線4車線化、館山港などの整備に関して質問があった。
四童子隆部長は冒頭、不適正事案に係る再発防止の取り組み、成田空港の機能強化を踏まえた高規格道路ネットワークの構築、新湾岸道路の検討状況、千葉県道路啓開計画の策定などについて報告した。
不適正事案に係る再発防止に関し、9月5日に取り組み方針を決定。一般競争入札の拡大、不正を行った業者へのペナルティ強化、秘匿性の高い情報を取り扱う職員の限定化などを行うとした。
成田空港の機能強化を踏まえた高規格道路ネットワークに関しては、8月30日の千葉県道路協議会および9月3日の首都圏空港道路ネットワーク検討分科会において「県内の高規格道路ネットワークのあり方」の検討に着手した。
新湾岸道路については、8月2日に開催された有識者委員会で概略ルート・構造の検討が開始され、今後、多岐にわたる関係者との丁寧な合意形成に取り組んでいく。
千葉県道路啓開計画は、9月10日に公表した。引き続き、関係機関と連携し、災害対応力の強化を図る。
付託議案は、一般会計補正予算第2号、使用料および手数料条例などの一部を改正する条例の制定、一般国道464号改築工事(仮称土屋橋P8・P9橋脚)に関する契約の締結だった。