建設新聞社
2024/10/01
【東北・青森】量研機構六ヶ所村の建屋・サイト整備に関する概念検討を公告
国立研究開発法人・量子科学技術研究開発機構六ヶ所フュージョンエネルギー研究所は、核融合原型炉開発に必要な基盤整備の検討を進めており、六ヶ所サイトに必要な建屋やサイト整備に関する概念検討業務の委託先選定へ一般競争入札で公告した。
入札関係書類・技術審査資料提出は今月22日12時まで、入札書提出は11月12日12時までで、同日15時の開札を予定している。履行期限は2025年3月14日まで。
参加資格は、全省庁統一競争入札参加資格を有する者であることなど。
核融合原型炉は、今世紀中ごろまでに核融合エネルギーにより発電する核融合炉開発において、数十万`h級の発電実証を目指しているもの。日本では、青森県六ヶ所村の同研究所への実現を示している。
文部科学省核融合科学技術委員会のロードマップによると、25年度ごろの工学設計や実規模技術開発、35年ごろの社会受容性と経済性の見通しを得た工学設計の完了、50年ごろの原型炉建設と運用を目指している。
同研究所では現在、ITER(国際熱核融合実験炉)と原型炉の間にある技術的ギャップを早期に解消するため、工学設計・実規模技術開発フェーズにおけるR&D(研究開発)を加速する必要があるとし、それに必要な基盤整備検討として、六ヶ所村の研究所に整備予定のトリチウム取扱施設、ブランケット試験施設、大規模遠隔保守・炉内機器保守技術開発施設、中性子照射施設などが検討されている。
今回の業務では、そのために必要なサイト整備、建屋配置計画の検討が重要であることから、原型炉基盤整備のため六ヶ所サイトにおいて必要な建屋の検討、サイト整備の検討、敷地造成に係る概算工事費の検討およびサイト敷地全体鳥瞰図の作成を行う。
今後、予算や地元説明等の状況に応じて設計や建設を進め、許認可手続きを経て着工、早期の運転開始を目指すとしている。
提供:建設新聞社