神奈川県は、2025年度に設計・施工一括(DB)方式で発注を目指している横浜農業合同庁舎の建て替えについて、県産木材を利用する方針を明らかにした。老朽化した現庁舎の再整備に当たっては、脱炭素化を推進する環境農政局関係の庁舎であることから木造耐火構造の採用を検討してきた。完成すれば、県内では08年度に竣工した自然環境保全センターに続き、2件目の木造庁舎となる。
25〜31年度に実施する予定の設計・建て替え工事に先立ち、25年度にDB方式の入札に関するアドバイザリー業務を委託する。詳細は今後の設計内で詰めるが、本館・旧館を一つに集約し、現庁舎と同程度の規模で再整備することを想定している。
既存の建物は、本館が鉄骨鉄筋コンクリート造3階建て延べ933平方b、旧館が鉄筋コンクリート造2階建て延べ312平方b。それぞれ1968年と60年に完成した。倉庫などを含めて既存棟が10棟あり、総延べ床面積は1842平方b。敷地面積は2737平方b。
所在地は横浜市緑区三保町2076。
基本構想は白川設計(横浜市中区)が担当。
神奈川県議会第3回定例会の代表質問で、原聡祐議員(自民党、横浜市中区)が「発注者から県産木材の調達・活用に関する情報が不足しているという声がある」として取り上げ、黒岩祐治知事に今後の公共建築物の木造・木質化の促進について質問した。
提供:建通新聞社