徳島県は、産業観光交流センター(アスティとくしま)など県有5施設の長寿命化計画を策定した。工事は設備や外壁、防水など、部位別の修繕時期を定めた上で、建築物のライフサイクルコストを考慮した工事を順次進める。2025年度以降、計画的に予防保全工事を開始する。
構造体の総合的耐久性は基本仕様のコンクリートで65年とする。主要部位の耐用年数は、屋上防水・屋根が20年、外壁が15年、電気設備(強電)が30年、電気設備(弱電)が20年、給排水設備30年、空調設備15年、防災設備30年、昇降設備を30年に設定した。
この耐用年数は、国土交通省が示した建築物のライフサイクルコストの修繕時期に基づく。高圧配電盤や合併浄化槽、分電盤や動力盤、ボイラーなどの更新や改修を行う場合は、比較的大きな金額となる見通し。
5施設の延べ床面積と建設時期は、産業観光交流センター(徳島市山城町東浜傍示)が多目的ホール棟など2万1980平方bで1993年完成、県立あすたむらんど(板野町那東キビガ谷)が子供科学館7338平方b、管理棟948平方b、ジャンボパラソル918平方b、くつろぎ館855平方bで2000〜01年完成。
大鳴門橋架橋記念館(鳴門市鳴門町土佐泊浦)は2660平方bで1984年完成、美馬野外交流の郷(美馬市美馬町境目)がセンターハウス789平方bと交流体験館663平方bで2001年完成、出島野鳥園(阿南市那賀川町)が学習舎140平方bで1995年完成となっている。
予防保全工事は、あらかじめ定めた周期で修繕と更新を行う「時間計画保全」と、点検結果から修繕と更新時期を決める「状態監視保全」、従来の「事後保全」を使い分けて、修繕コスト軽減を図りながら順次進める。
長寿命化計画(中長期予防保全計画)策定業務は、昨年度にスバル設計(三好市)に委託、本年度に繰り越し7月末に完了した。
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建通新聞社