県環境部は環境整備センター(寄居町三ケ山)内に新設する資源循環農場・公園で、実施設計業務を10月に発注する方針を固めた。発注見通しには公表していない案件となる。2025年度に着工するため、24年度末までに仕上げる方針。
現在は基本計画と基本設計を一部重複する格好で八州北関東支社(さいたま市、電話048―640―5868)が10月末納期で進めている。
供用開始は26年度中を見込んでいる。農場と公園とを段階的にオープンすることを想定している。
同農場・公園はサーキュラーエコノミー(循環経済)の実践をコンセプトに掲げた初の施設となる。「地域振興を重視」(資源循環推進課)するため、年内に地元の寄居町と検討会議を開いてニーズを聴き、整備内容に反映させていく。
整備場所はセンター内の3号埋め立て跡地で、面積は約4ha。現行では、農場と公園を半分ずつ程度の面積にする構想となっている。
農場では、生ごみなどの食品廃棄物を、隣接している「彩の国資源循環工場」で肥料に加工し、野菜育成に利用する。
地元からは収穫体験など「食育」や、就労支援につながるような施設のニーズが寄せられている。
現地では8月、パイロット農場(約100u)の運営を開始した。安全性を確認することが主目的で、事業者のアイル・コーポレーション(さいたま市)がジャガイモ、ニンジンなどの栽培を始めたところ。採れた野菜は、関連イベントでの試食などを予定している。なおアイル・コーポレーションに委託していることは、近日公開する。
一方、公園は近隣住民にとって憩いの場になるよう芝生エリアを設ける。障害の有無に関わらず遊べるインクルーシブな遊具も考えられている。
提供:埼玉建設新聞