県公共事業評価専門委員会(委員長・武藤由子岩手大学農学部准教授)が24日、盛岡市のエスポワールいわてで開かれ、公共事業の再評価15件について、いずれも「事業継続」とする県の評価を妥当とする答申案をまとめた。15件全てに対して付帯意見はなかった。
今年度の再評価対象となったのは、農林水産部10件、県土整備部5件の計15件。6月14日の第1回委員会で諮問し、今月24日までに詳細審議と現地調査を各1回行った。
24日の専門委員会では、農村災害対策整備事業「岩手山麓地区」(盛岡市、滝沢市)、地域連携道路整備事業(地域密着型)「主要地方道盛岡環状線滝向」(滝沢市)、総合流域防災事業(地すべり)「一級河川北上川水系八幡平」(八幡平市)の3件について継続審議した。
このうち、幅員狭小な上に線形不良で見通しが悪い箇所の改良を行う滝向地区については、前回の現地調査で委員から出された照明の設置状況や横断歩道の視認性に関する質問に対して、県側から回答。「整備により曲線半径が改良されるほか、幅員が広くなり、山部の斜面を切り土することで視距が確保できる」と回答した。
委員会では諮問した15件に全て、「事業継続」とした県の評価を妥当とする答申案をまとめた。いずれも付帯意見はなかった。
再評価を実施した箇所は以下の通り。
▽経営体育成基盤整備事業「角川原地区」(奥州市)▽農村災害対策整備事業「岩手山麓地区」(盛岡市、滝沢市)▽農村地域防災減災事業「北照井堰」(一関市、平泉町)▽農村地域防災減災事業「猿ケ石北部幹線」(奥州市)▽農道整備事業「上新田一ノ沢」(一関市)▽林道整備事業「牛伏高徳線」(宮古市)▽林道整備事業「平根線」(大船渡市)▽林道整備事業「平波沢線」(田野畑村)▽林道整備事業「鎌峯沢線」(陸前高田市)▽林道整備事業「鷹ノ巣・鰻沢線」(葛巻町)▽地域連携道路整備事業(地域密着型)「一般県道大川松草線本町〜大広」(岩泉町)▽地域連携道路整備事業(地域密着型)「主要地方道盛岡環状線滝向」(滝沢市)▽広域河川改修事業「一級河川北上川(下流)川崎ほか」(盛岡市)▽治水施設整備事業「一級河川北上川水系人首川次丸」(奥州市)▽総合流域防災事業(地すべり)「一級河川北上川水系八幡平」(八幡平市)
提供:日刊岩手建設工業新聞