県下水道マネジメント推進課は、臨海処理区及び本荘由利地区の共同汚泥処理・利活用を検討するため、基礎調査をオリジナル設計に委託した。汚泥の肥料化手法(コンポスト、乾燥、炭化等)選定や肥料生産方法の検討などを行うほか、秋田臨海処理センターで汚泥を共同処理した場合と、個別で処理した場合のコストを比較。調査結果を基に7年度以降、関係市町村間の合意形成を図り、具体的な計画策定に着手する。
現在、臨海処理区(秋田市、男鹿市、潟上市、三種町、五城目町、八郎潟町、井川町、大潟村)で発生する汚泥は県が秋田臨海処理センターで、本荘由利地区(由利本荘市、にかほ市)の汚泥は本荘由利広域市町村圏組合が広域清掃センターでそれぞれ処理している。
両施設とも老朽化していることから、県は秋田臨海処理センター内の施設更新による本荘由利地区との共同汚泥処理を検討。5年度に国が打ち出した「発生汚泥等の処理に関する基本的考え方について」では、汚泥処理の手法について肥料化が望ましいとされているため、肥料化を前提に検討を進める。
県はこれまで、県北地区で3市3町(小坂町、鹿角市、大館市、能代市、八峰町、藤里町)の汚泥を集約し、炭化処理により土壌改良補助剤にする施設を大館処理センター内に建設。事業にあたっては参画する市町・広域組合で構成する協議会を立ち上げた後、設計・施工・維持管理・運営を一括で行うDBO方式で発注した。元年度末に完成し、2年度から運転を開始している。
また、県南では4市2町(大仙市、仙北市、美郷町、湯沢市、羽後町)の汚泥を集約し、コンポスト化する施設の建設を横手処理センター内で進めている。事業は県北と同様の流れで進められており、今年度末の完成、7年度の運転開始を見込んでいる。
提供:
秋田建設工業新聞社