横浜市は、新たな都市計画マスタープラン(全市プラン)の素案を10月1日に公表する。脱炭素社会や子育てしたい街の実現を目標に掲げ、土地利用に関する規制緩和などで都市づくりへの投資を促したり、公共空間を柔軟に利活用したりして新たな価値を生み出す方策などを盛り込む。10月21日にかけて素案の説明会を順次開催するとともに、同月31日までパブリックコメントを受け付ける。
現行のプランは2013年3月に策定。コンパクトな市街地形成や低炭素型の都市づくりなどに関する取り組み内容を示した。目標年次としていた25年度を迎えるため、改定作業を進めている。
新たなプランでは40年を目標年次に据えて横浜の将来像を描くとともに、実現に向けた都市計画に関する基本的な方針をまとめる。まちづくりのテーマには「経済・暮らし・にぎわい・環境・安心安全」の五つを設定し、それぞれの取り組み内容を示す予定。
土地利用の規制緩和については▽業務・商業機能の集積に向けた高度利用の誘導▽都心機能強化につながる居住機能の立地誘導▽研究開発環境の整備につながる用途規制の見直し―をはじめとした制度の活用を例示。民間企業の技術力と経営力、資金力を最大限に生かす環境を創り出す考えだ。
24年度内の都市計画審議会に案を諮り、25年度の改定を目指す。
提供:建通新聞社