次期環境基本計画「第四次えひめ環境基本計画」の策定を進めている愛媛県は、計画素案を明らかにした。第三次計画の考え方を引き継ぎつつ、国の第六次環境基本計画(5月閣議決定)の考え方を取り入れ、近年の新たな課題などに的確に対応することを目指す考え。特長として環境と経済の好循環を目指す第三次計画に、国が掲げる環境という土台の上に経済社会が成り立つという循環共生型社会の構築を視野に必要な施策を盛り込んだ。
同素案は9月12日に開かれた県環境審議会温暖化対策部会(部会長―佐藤久子県環境創造センタ所長)で県が示した。目指すべき将来像として「環境を守り自然と共生する『愛顔あふれる持続可能なえひめ』の実現」を掲げ、第三次計画の将来像「愛顔あふれる持続可能なえひめ」の柱を引き継いだ。計画期間は温室効果ガス削減目標(13年度比46%削減)や30by30(陸と海の30%以上を保全する目標)などの目標年次に合わせ、2025〜30年度の6年間とした。
施策は@地球温暖化対策への取り組みA循環型社会の構築と良好な生活環境の保全B自然との共生C環境教育・学習の推進と環境保全活動の促進―の4項目。施策ごとにKGI(キー・ゴール・インジケーター)といわれる指標(目標値)を設定し、課題や課題解決に向けた主な取り組み内容を盛り込んだ。部会では、委員から「現行計画と比べ指標の設定が少なすぎる」などの意見もあり、次回パブリックコメント案(基本計画案)の審議までに主な取り組みに指標を設定するなどの改良を加えることになった。
今後は10月に再度部会を開催し、基本計画案を審議・取りまとめ、県環境審議会に諮る方針。以降は12月ごろにパブリックコメントの手続きに入り、25年1月には部会で最終案を審議し、2月開催の県環境審議会で諮ることにしている。順調なら同月中の計画策定を目指す。
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建通新聞社