高知県は、高知龍馬空港の国際線を含む新ターミナルビル整備に向けた検討を行う第10回高知龍馬空港・航空ネットワーク成長戦略検討会議(会長=井上浩之副知事)を開いた。国際線新ターミナルについて、従来の計画より整備面積を拡大するなどの変更案を示し、承認された。事業費は、建設資材の高騰や人件費の上昇などで36億5400万円を見込む。2025年度秋ごろとしていた完成時期は最大で27年春ごろとなる見通し。
変更案では、新棟の整備面積は当初案(延べ3376平方b)から625平方b増え、4001平方b(新設3091平方b、改修910平方b)に変更。旅客や利便性向上や保安上の観点などから搭乗待合室を270平方bから389平方b、チケットロビーを85平方bから181平方bに拡大する他、国際線出発ロビー119平方bを新設する。
また、CIQ検査場、事務所を814平方bから953平方b、トイレ、階段などを891平方bから995平方b、荷さばき場を126平方bから229平方bに拡大。計画変更によりスタッフが休憩する管理付属棟の撤去に生じる移転補償として、スタッフ休憩室85平方b、倉庫19平方b、タクシードライバー休憩所14平方bを新設する。
事業費は新たな施設の整備や資材価格、人件費の上昇もあり当初の19憶4800万円から17億0600万円増額し、36億5400万円となる見通し。増額の内訳は、計画変更に伴う面積拡大に2億7300億円、資材・労務費の上昇などで6憶5600万円、耐震性の強化に4憶0500万円、消費税の追加に3億3200万円などとしている。
整備スケジュールは、整備案の変更と基本・実施設計を進め、25年度に新棟の建設工事に着手、26年度の新棟完成後一部供用を開始。既存ビルの改修工事を進め、27年度の全面供用を想定している。
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建通新聞社