半導体製造装置メーカーのKOKUSAI ELECTRIC(東京都千代田区、金井史幸代表取締役社長執行役員)は18日、砺波市下中条のスマートインター柳瀬工業団地で建設していた新工場「砺波事業所」の竣工式を開催した。
式には関係者約100人が出席。来賓を代表し新田八朗知事は「県内の半導体産業基盤が一層強化される」、夏野修砺波市長は「雇用の創出や地域経済の発展につながることに期待する」と祝辞を述べ、テープカットで完成を祝った。
建物規模は地上3階建て、延べ床面積約4万平方。工業団地第1団地の敷地約4万平方メートルに建設された。投資額は約240億円。主力の成膜プロセス装置やトリートメント(膜質改善)プロセス装置などの生産能力を拡大し、新工場と既存の富山事業所(富山市)、韓国の生産拠点と合わせ生産能力を約2倍(2021年3月期比)に引き上げる。設計・監理は日立建設設計、施工は大林組が担当。
取材に応じた金井社長は、「IT、IoT、デジタル化、さらにAIなどの先端技術を活用したスマート化により、生産現場の効率を上げる」と砺波事業所について説明。既存の富山事業所は「生産を砺波に振り向け、開発と新製品の製造といった難度の高い研究開発拠点を築く」との考えを示し、「5年先まではこの体制でやっていく」と述べた。