県は17日、一般会計の第3号、第4号補正予算案を公表した。第3号補正は8億200万円で10月27日に行われる参議院議員補欠選挙の執行費、第4号補正は3億2600万円で台風5号被害に対応した災害復旧費などを計上。第4号補正後の現計予算は7359億3100万円となる。
第4号補正予算案の編成に当たって、県では「台風5号の被害に対応した漁港施設、道路・河川等の災害復旧および三陸鉄道への支援に必要となる予算を計上」「ツキノワグマによる人身被害防止のため、県による捕獲や啓発に必要な予算を計上」「半導体関連産業の成長を支える人材の育成・確保のため、人材育成施設の開設準備に必要な予算を計上」「前年度決算の確定に伴う所要の予算を計上」などの考え方を示す。物価高騰対策については、今後の国の経済対策と連動して実施するとしている。
補正予算の主な内容を見ると、通常分の災害対応は7億3700万円で、河川等災害復旧事業費2億2400万円(補正後現計56億8100万円)、河川海岸等維持修繕費1億5600万円(同17億7200万円)、道路維持修繕費1億2700万円(同58億9700万円)、漁港災害復旧事業費1億1300万円(同15億2600万円)など。被災した三陸鉄道の復旧に要する三陸鉄道災害復旧事業費保持には、5100万円を計上した。
県は台風5号による災害に必要な予算として、補正予算と当初予算を合わせて21億7200万円を措置した。
このほか公共事業費の国庫内示状況を踏まえて、33億5200万円を減額補正。水産流通基盤整備事業費や道路環境改善事業費は増額、地域連携道路整備事業費や基幹河川改修事業費などは減額している。
そのほか第4号補正予算案に盛り込まれた主な事業は、通常分では新規の半導体関連人材育成推進事業費に900万円、農業大学校の管理運営費に2億700万円、指定管理鳥獣捕獲等事業費に1100万円、国庫償還金に13億3200万円など。震災分はいわての学び希望基金積立金1億2800万円、国庫償還金9700万円など。
提供:日刊岩手建設工業新聞