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建通新聞社
2024/09/18

【大阪】大阪圏は住宅地・商業地とも上昇幅拡大

 2024年都道府県地価調査(7月1日時点)の結果が公表され、大阪圏の地価変動率は全用途平均でプラス2・9%となった。住宅地は1・7%、商業地は6・0%の上昇となり、いずれも3年連続で上昇幅も拡大した。商業地の最高価格はグランフロント大阪南館(大阪市北区大深町207他)の1平方b当たり2390万円で、3・9%の上昇。上昇幅はやや縮小したものの、5年連続でトップとなった。住宅地のトップは、大阪市天王寺区真法院町117ノ3で1平方b当たり72万5000円。変動率はプラス7・4%だった。

〜大阪市内商業地は人流・消費回復し、地価の上昇幅拡大〜

 大阪府内の商業地を見ると、インバウンドなどの人流・消費などの回復が進む大阪市が10・6%上昇し、前年の5・5%から上昇幅が拡大。このうち、北区が12・6%、中央区が13・4%、西区が18・3%、浪速区が14・1%の上昇となった。
 都心部では、グランフロント大阪南館が最高価格を維持。周辺では、9月6日に一部エリアが先行まちびらきしたグラングリーン大阪をはじめ、7月には大阪駅直結の複合ビルが相次いで開業するなど、大阪駅周辺の開発への期待感が梅田地区の地価の上昇を後押ししている。梅田地区に近い福島区も15・0%の上昇。福島6ノ20ノ2のチェリーヒルビルPART2が1平方b当たり141万円で変動率がプラス21・6%となり、府内で最大の上昇となった。
 一方の難波地区もインバウンドが回復し、商店街・飲食街でにぎわいが戻ってきており、空き店舗が埋まるなどして売り上げや賃料が上昇、地価も上昇傾向が強く認められるという。難波3ノ1ノ1のECS第32ビルは1平方b当たり550万円で、変動率は府内で2番目に大きいプラス21・1%となった。
 この他、堺市は3・5%上昇し、マンション需要との競合で地価の上昇が継続。北大阪急行線の新駅開業の効果もある箕面市が4・2%の上昇となった。
 住宅地では、大阪市が4・5%上昇。需要が根強い中心部の駅近マンション用地や従来から人気の高い住宅地は供給不足感があり、中央区が7・4%、阿倍野区が5・2%、福島区が7・6%、天王寺区が6・7%、北区が6・0%上昇した。市中心部へのアクセスが良好な城東区、都島区、鶴見区、淀川区も6%台の上昇となった。
 堺市は2・3%の上昇だったが、西区以外の区は建売在庫が増えていることから上昇幅が縮小。人気の北摂エリアは、箕面市が2・6%、豊中市が3・4%、吹田市が3・8%の上昇で上昇幅も拡大した。利便性が良い京阪沿線では守口市が5・1%、門真市が3・5%、枚方市が2・6%、四條畷市が3・6%の上昇で、いずれも上昇幅が拡大した。
 ※写真は建通新聞電子版に掲載中

提供:建通新聞社