徳島県は、徳島駅北口の設置に伴い移設を検討している車両基地についての中間報告を、県議会9月定例会の事前委員会で行った。車両基地構造の検討で、高架化構造の場合、事業費を約180億円程度、工期は5〜6年程度、盛土構造の場合は約150億円程度、工期は3〜4年程度とした。また線路を跨ぐ跨線橋形式の自由通路設置にも2案を示した。
車両基地の高さを検討した結果、周辺地盤よりも1・5bから5・5b程度高くなることを確認した。これは施設の配置と車両の接続が可能な高さとなる。高架駅部には車両留め置きが必要で、将来の高架工事時には、施工方法と運用面の詳細な検討により、変更の可能性があるとした。
車両基地を高架化構造にした場合、高架下空間を活用して、中心市街地のにぎわいが創出できる。さらに市道の復旧がグラウンドレベルに設定でき、自歩道や車道の設置が可能となる。これに対し車両基地を盛土構造にした場合、車両基地以外の利用が見込めず、市道の復旧は跨線橋か地下通路となる。
2階跨線橋形式の自由通路で、駅北エリアへのアクセス手法は、B1案が車両基地移設と自由通路延長約60b設置がセットで、全体事業費約160〜170億円、工期は5〜7年程度を想定している。またB2案は自由通路延長約150bのみ設置で、全体事業費約20〜40億円、工期は2〜4年程度を見込む。
一方、2006年に連続立体交差事業採択時の現計画は、全体事業費約800億円程度と、採択・算定時の約500億円から見直した。県負担は約200億円と想定。徳島市南部への車両基地移設と鉄道高架化約4・7`(徳島駅西〜文化の森駅付近)、地面上の自由通路設置がセットの案となっている。
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建通新聞社