穴水町は、老朽化が進み、能登半島地震でも損傷した穴水小(大町)について、校舎建て替えへ向けた基本計画の策定を進めている。策定支援業務は山岸建築設計事務所が担当。今後、建設場所や整備スケジュールなどの詳細を詰め、来年2月中に取りまとめたい意向だ。
町は7月に基本計画策定支援業務を940万円で同事務所に委託、作業に取り掛かった。策定に当たっては、地震による被害も考慮し、周辺にあるB&G海洋センターや町民テニスコートなど学校関連施設の要否も含め検討する。
校舎は文部科学省の被災度区分判定で「半壊相当」とされ、解体が決まっている。2008年建設の体育館(RC造平屋建て延べ1364平方メートル)は給排水やトイレ、外壁、柱などに被害が確認されたため、補修する計画で、今月中に設計が完了する予定。校舎解体、体育館復旧に関する設計も山岸建築設計事務所が担当。
穴水小では昨年8月、1969〜70年建設の教室棟(3階建て延べ1752平方メートル)、管理教室棟(同延べ2051平方メートル)、給食棟(平屋建て延べ178平方メートル)のRC造3棟を対象に、老朽化の進行度合いを把握する耐力度調査が実施された。うち教室棟2棟は国が定める基準を下回る構造上危険な建物と判定されたため、町は建て替える方針を固めていた。
現在、小学校グラウンドには軽量S造2階建て延べ2330平方メートルの仮設校舎が整備され、児童は2学期から利用している。