福島建設工業新聞社
2024/09/17
【福島】10月から業務委託の最低制限価格等算入率引き上げ/県
県は、業務委託の最低制限価格、低入札調査基準価格設定に用いる算入率(係数)を一部見直す。諸経費の係数を測量で0.55(現行0.53)、地質調査で0.5(同0.48)、設計は一般管理費の係数を0.49(同0.47)に、それぞれ0.02ポイント引き上げる。10月1日以降起工分から適用する。
国土交通省が4月、直轄の土木委託業務に適用する低入札価格調査基準の算入率を改定したことを受け、県も追随した。
県の業務委託では、国土交通省の算定式をベースに独自式を設定しており、最低制限価格等の設定水準は国より高めになっているという。
今回の改定による最低制限価格等の平均水準の変動幅は国と同程度となり、例えば予定価格1000万円の土木設計業務では、最低制限価格が7万円程度(0.7%)上昇する。
設定範囲(上下限)自体に変更はなく、予定価格の3分の2〜85%の水準を維持する。
県発注委託業務の平均落札率(年度統計)は、2023年度まで2年連続で低下。23年度は92.12%にとどまっていた。2月には月間平均で89.07%と、2016年3月以来およそ8年ぶりに90%を切る水準に落ちていた。今年度は7月までの集計で平均92.21%と、23年度同時期の91.93%をやや上回っている。
県の工事、業務委託の入札における最低制限価格、低入札調査基準価格等の算定式は、21年4月から公表。測量は「直接測量費+諸経費×係数」、土木設計は「直接原価+その他原価×0.92+一般管理費×係数」、建築設計は「直接人件費+技術経費+諸経費×0.5」、地質調査は「直接調査費+間接調査費+諸経費×係数」で算定する。