愛媛県は2024年度一般会計9月補正予算案を編成した。予算規模は106億6738万円で、このうち投資的経費は49億5526万円となっている。能登半島地震などを踏まえた追加対策を盛り込み、ハード・ソフト両面で大規模災害に備えた防災・減災対策を推進するとともに、少子化・人口減少対策の推進、海外展開の推進など地域経済の活性化施策、当面する課題へも的確に対応する予算とした。
内訳は大規模災害に備えた防災・減災対策に44億0688万円、少子化・人口減少対策に8752万円、海外展開の推進など地域経済の活性化施策に23億7947万円(別途債務負担行為3574万円を設定)、当面する課題への対応に37億9351万円(別途債務負担行為9億9581万円を設定)。
大規模災害に備えた防災・減災対策では、県単独緊急防災・減災対策事業に43億0340万円を配分。9月補正予算単独で前年度同期比12・0%増、9月現計予算額でも前年度を4・3%(3・5億円)上回る規模を確保している。
主な内訳を見ると、道路の防災・減災対策に19・8億円(前年度比3億円増)を配分し、孤立集落対策としてう回路がない道路の改良などに6・5億円を充てる他、0・6億円で老朽化道路反射鏡などを更新する。
河川災害の防止対策には13・2億円(0・6億円増)を確保し、このうち7・6億円で土砂の堆積が著しい箇所の河床掘削を実施する。この他、土砂災害の防止対策に7・4億円(1・0億円増)を確保し、3・3億円を砂防堰堤に堆積した土砂の撤去に充てる。海岸・港湾施設の補強などには前年度と同額の2・6億円を確保している。
また防災・減災対策では、能登半島地震などを踏まえた追加対策として1億0348万円を計上。主に可搬型衛星インターネット通信機器整備事業費963万円、トイレカー整備事業費2300万円、水循環型シャワーなど整備事業費755万円、高機能エアーテント整備事業費5010万円を配分し、機器・備品を整備する。
建設関係予算としてはこの他、松山城北特別支援学校(仮称)整備事業費3億2142万円(債務負担行為5億0884万円設定)、県立図書館耐震・機能向上改修事業費2億2632万円(債務負担行為4億8697万円設定)、官民共創拠点整備推進事業費2358万円を盛り込んでいる。
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建通新聞社