相鉄ホールディングス(横浜市西区北幸2ノ9ノ14)と相鉄アーバンクリエイツ(南幸2ノ1ノ22)は、横浜駅西口周辺の大規模再開発を本格的にスタートする。2020年代後半から相鉄ムービルの建て替え工事に着手するのを皮切りに、横浜高島屋・ジョイナスが入る駅ビルの改築も視野に保有資産を段階的に更新する方針。併せて、周辺敷地の共同化を含めた街区形成などについて地域と検討するとともに、駅前広場を含めた公共空間の整備にも市と連携して取り組む考えだ。40年代の実現を目指す。
9月11日に両社が記者会見を開き、「横浜駅西口大改造構想」として発表。相鉄ホールディングスの滝澤秀之代表取締役社長=写真左=と相鉄アーバンクリエイツの左藤誠代表取締役社長=右=が登壇した。
構想の概要を説明した左藤社長は、西口の魅力を「ターミナル性や繁華性」だと語った一方、「商業や店舗に偏った街」という面があると評する。再開発に当たり、オフィスや住宅、宿泊、ナイトライフ、文化といった現在不足している機能を取り入れながら、商業を強化するイメージを打ち出した。
横浜駅西口は開発着手から70年以上がたち、安全性や機能性の面からも再開発の必要性が高まっている。東京都内では新宿や渋谷、品川、池袋などのターミナル駅周辺で再開発が進んでいることから、新たな魅力を創出して競争力を高める狙い。
横浜駅周辺のまちづくりに関しては、上位計画の「エキサイトよこはま22」に基づいて官民が連携した取り組みを進めている。これを踏まえ、公共空間の整備では「人にやさしい駅前空間」や「あらゆる人が利活用できる親水空間の創造」「歩行者優先の歩きやすい街」を目指す。
建て替えの初弾となる相鉄ムービルについては、「エキサイトよこはま22」でにぎわいと活気のある地区という将来像を描いていることから、この位置付けに沿って計画を検討する。隣接する五番街地区では再開発準備組合が設立されており、地権者の合意形成を注視していく。
提供:建通新聞社