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日本工業経済新聞社(群馬)
2024/09/11

【群馬】玉村町が浄水場更新に民間活力の導入へ


玉村町は更新を計画している浄水場(上新田1116−3)について、PPP/PFIを導入する方針を固めた。現在は導入方法などの検討を行っている段階で、2027年度の着工を目指して民間活力導入に向けた準備を進めていく。更新は、現在の敷地を西側に拡張して計画。新たな浄水場を32年度までに建設する方針で、その後も既設の高架水槽の撤去や新配水池の建設を実施していく。
更新に向けては、施設が建設から48年経過し耐用年数を迎えていくことや、各施設の耐震性不足、浸水リスクなどを踏まえて検討を開始。基本構想および基本設計業務はNJS(東京都港区)、民間活力の導入可能性調査を中央設計技術研究所(石川県金沢市)が実施した。
新施設はダウンサイジングを図りながらの実施を予定している。現在の能力は最大給水能力が1日あたり1万5000立方m、浄水能力は1日あたり1万9330立方mとなっている。更新後は、平常時で最大給水能力は同等とし、浄水能力を1日あたり1万2700立方mで計画している。また、緊急時には、浄水能力を1万5000立方mまで引き上げられるようにする方針。
新たに整備するのは◇管理棟◇給水塔◇電気・ポンプ棟◇薬品注入機質◇着水井◇ろ過池◇排水池◇天日乾燥床−などとなる。
浄水施設については、現在2系統あるものを統合。新管理棟については、2階に管理機械室や防水対策室を設けることで浸水対策にも対応する。このほか、現在の敷地内にある第11号水源統合し、新たな水源を敷地内に整備する。これから民間活力の導入方法を具体化させ、27年度に着工。32年度までの完成を目標としている。
新浄水場の完成後については、高架水槽となっている既存の第一配水池の撤去工事を34〜35年度に予定。また、施設の耐用年数などから3つある既存配水池のうち第二および第三配水池を当面活用するため、新たな配水池の建設は37年度から2カ年での実施を予定している。このほかの既存施設については、水需要の状況を見ながら解体など方向性を見定める方針。
現在の浄化施設は2系列の処理施設を有しており、それぞれ塩素反応池を2池ずつ配置。急速ろ過池は1系に5池、2系で4池となっている。配水池の有効容量は第1が2020立方m、第2で5000立方m、第3が6000立方m。このほか、計10台の排水ポンプや各系の電気室、排水施設などを有している。