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日刊岩手建設工業新聞社
2024/09/11

【岩手】一関市 摺沢こども園で建物関係の工事が公告に 建物は来年6月完成へ

 一関市は、大東町摺沢字観音堂の摺沢幼稚園と同町摺沢字沼田の摺沢保育園を統合しての位置付けで設けた摺沢こども園について、旧同幼稚園を改修と増築して使用する計画。今年度は各種施工を予定し、建物増築等の建築工事を3日付で、機械設備と電気設備工事を10日付で公告した。建物は25年6月の完成、夏休み前後からの供用を想定している。

 こども園は4月に開園した。定員60人で、0歳児から就学前の児童を受け入れる。今年度は、旧同幼稚園の建物などの施工に伴い、園児らの安全面などを考慮し、旧同保育園の建物を利用して運営している。

 旧同幼稚園の園舎は、1992年に建てられたもので、木造平屋の517.96平方bの床面積。増築は、現施設の南側に築造する形となり、増築面積が155.70平方b。既存建物と同様に木造平屋の構造となる。
 改修としては、防火上主要な間仕切り壁の設置、園舎の補強、老朽化した空調設備などの更新、トイレの改修、間取りの変更として保育室や給食室の整備などを予定している。

 今年度は、建物以外の施工として、園庭や多目的広場、駐車場の整備、さらには進入路となる市道観音堂2号線の改良舗装も進めている。多目的広場と駐車場は、隣接する旧一関保健所大東支所跡地を用地取得して設ける。多目的広場については、認定こども園に加えて地域でも利用できるものとなる。

 園庭は、増築に伴い既存の園庭のみでは狭くなることから、隣接する摺沢児童遊園の一部を認定こども園の園庭として利用する措置も講じる。市道観音堂2号線の改良舗装は、改良を一旦休止していたが、こども園の整備計画が固まったことを受けて残部分を改良する。
 このほか、供用までの間に遊具の設置工事も進める構え。今後、発注を見込んでいる。

 市では、少子化により幼稚園に入園する子どもが減る一方、共働きの世帯が増え保育園のニーズが高まっている状況から、運営の効率化を目指し、統合して認定こども園を整備することを計画。摺沢保育園の園舎が老朽化していることも勘案した。
 施工に係る事業費は、今年度の当初予算に措置したほか、23、24年度に進めた実施設計の中で、追加工事が必要なことが判明。今年度の一般会計予算の第3号補正で追加工事などに必要な事業費を盛り込んだ。

提供:日刊岩手建設工業新聞