トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2024/09/10

【高知】高知県 県民体育館再整備等の基本的な考え方示す

 高知県は、有識者で構成する県立スポーツ施設のあり方検討会(高知県公立大学法人高知工科大学講師・前田和範委員長)の第2回会合を開催した。会では老朽化が進む県民体育館再整備等の基本的な考え方(素案)、視察先の選定などについて意見を交わした。
 同(素案)では、全国規模の競技大会やコンサートなど特に若者や子育て世代が集い楽しめる空間、子どもから高齢者まで誰もが使いやすく「集い」や「健康づくり」の場の創出などの基本方針(素案)を示した。
 会では、全国の主な体育館・アリーナの観客席数やフロア面積と県民体育館や春野体育館などと比較し考慮すべき点として、▽プロスポーツやトップチームを誘致する設備や観客席、駐車場の不足▽体育館や多目的グラウンドの利用者数に比べ、対応するフロア数(コート数)の確保▽人口減少対策につながる整備▽民間のノウハウを活用した初期費用と維持費用の削減―などを挙げた。
 委員からは、「他の施設を見てもフリースペースの要素は必要」「複数種目が同時開催できる春野体育館でも駐車場が不足しているため、観客席や駐車スペースを考慮してほしい」などの意見が上がり、県は意見を考慮し今後の整備の考え方を検討する。
 また、視察先として、過去5年以内に建設または完成を目指して計画している施設、自治体規模や県民体育館と同規模程度の施設などの要件を設定し、県外の8施設を候補とした。今後、候補地を絞り込み視察先の視察を行う予定。
 県立スポーツ施設は、室戸体育館や県民体育館など10施設あり、その中で設置時期が一番古く老朽化が著しい県民体育館の改築を主に検討する。改築する場合、現在地または旧県立高知南中・高等学校の敷地を候補地とする案を示している。現在地の場合、建物の敷地が第一種住居区域と商業地域に分かれているため、体育館の一部、プール、駐車場側の第一種居住区域については同規模・同用途、床面積最大1・2倍、現状施設の高さ以上の建築物は建設できないなどの制限があるため、目的に応じた施設規模を検討する。
 1973年建設の県民体育館の規模は、鉄筋コンクリート造2階建て延べ8901平方b。主競技場、補助競技場、屋内プールなどで構成し、観客席(固定)1572席を備える。定員は4644人。駐車場82台。
 今後、県民体育館の再整備については、建設候補地、新施設の機能や規模などを複数回の検討会を経て年内にまとめ、基本計画の策定に向けた準備を進める。

提供:建通新聞社