県測量設計業協会は、大規模な災害発生直後の初動調査などに伴う対応の強化策について鳥取県土整備事務所と合意した。協会独自の調査班を編成することやUAVの撮影などで、すでに合同での訓練も実施。同協会では全県内での体制強化に向けて県土整備部と調整している。
同協会東部支部と鳥取県土整備事務所は、昨年8月に発生した台風7号災害の初動調査が遅れた要因などを今春から合同で検証。対応の強化に向けた新たな体制づくりについて合意した。現地調査は、通常のケースでは県が1班3人体制で調査するが、連続雨量が300_以上になると県2人に測協1人が帯同。さらに、600_を超えた場合や奥地にある砂防施設などは、測協が独自に1班3人編成で現地に入ることを決めた。
同支部では、8月下旬に発生した台風10号でも事前に出動する班を決めて責任者が待機しており「現地に向かう準備は整えていた」と話している。
また、新しい技術の活用についてはUAVで孤立集落を含む被災状況と応急復旧カ所の撮影。さらに、3次元データを取得して流出土や体積土砂量の「早期把握」を実現する。同協会と県では初動段階から同行することで「被災状況を素早く共有することができる」と話しており、県内全域でも同様の体制づくりに向けた準備を進めている。
日刊建設工業新聞