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北陸工業新聞社
2024/09/06

【富山】給与、休日の増加が大勢/新入社員研修アンケート結果/県建設業協会/能力、知識不足実感は70%

 富山県建設業協会は5日までに、2024年度「新入社員フォローアップ研修会」の参加者アンケート結果をまとめた。
 今年4月以降に会員企業へ入社した新入社員ら64人に対して、研修会に出席した後の感想を聞いたもの。このうち、『今後、会社に求めたいこと』の質問では、給与のアップと休日の増加を求める回答が大勢を占め、担い手の確保・育成に向けて、建設業界が推進している新3K(給与、休日、希望)への対応が急務であることが改めて浮き彫りとなった。
 研修会は、社会人生活の振り返りや自己の見つめ直しを図り、仕事に対する意識の向上や早期離職の防止につなげる目的で毎年開催。今年度は2日に行われ、「心模様を見直し、いま必要なメンタリティとスキルを手に入れる」をテーマに、よしともコミュニケーションズの高沢由美氏が講師を務めた。
 アンケートには、研修会に参加した64人全員が回答。質問項目ごとの主な回答内容を見ると、最終学歴は大学・大学院24人(37・5%)、専門・短大・高専9人(14・1%)、高校30人(46・9%)。
 また、学部・学科は普通科4人(6・3%)、土木系16人(25・0%)、建築系18人(28・1%)、農業系3人(4・7%)、環境系1(1・6%)、理系(前記以外)3人(4・7%)、文系(文学・経済等)8人(12・5%)、その他11人(17・2%)。
 職種が技術(土木)31人(48・4%)、技術(建築)22人(34・4%)、営業3人(4・7%)、事務4人(6・3%)、その他4人(同)。
 研修会に参加した感想では、「大変有意義だった」が35人(54・7%)で最も多く、次いで「有意義だった」が29人(45・3%)と両項目で100%を占めた。
 社会人生活については、「とても楽しい」が10人(15・6%)、「それなりに楽しい」が30人(46・9%)と、楽しいと答えた回答が合計で62・5%に達した。「まだ分からない」は14人(21・9%)、「つらい」が9人(14・1%)。
 現在の職場・仕事で、「良かった」と感じることでは、「仕事のやりがいを感じる」が23人(35・9%)、「社内の人間関係が良い」が35人(54・7%)、「技術や知識が身につく」が16人(25・0%)などとなった。一方で、「つらい」と感じることに関しては、「能力や知識不足を実感した時」が45人(70・3%)で最多。「自分に自信が持てない時」が13人(20・3%)で続いている。
 今後、会社に対して求めたいことでは、「給与を上げてほしい」が28人(43・8%)、「残業を少なくしてほしい」が8人(12・5%)、「休日出勤を少なくしてほしい」が6人(9・4%)、「休日を増やしてほしい」が15人(23・4%)、「社内教育を充実してほしい」が8人(12・5%)、「人間関係を良くしてほしい」が4人(6・3%)、「社員間の交流の場を増やしてほしい」が11人(17・2%)、「キャリアアップの道筋や基準を示してほしい」が4人(6・3%)。
 今後、身につけたいスキルや受講したい講義内容に関しては、回答が多い順に、「工程管理の基礎的知識」が42・2%、「CAD・設計の基礎的知識」が35・9%、「安全管理の基礎的知識」が34・4%、「原価管理の基礎的知識」と「品質管理の基礎的知識」が各32・8%、「資格の取得」が25・0%、「測量技術の基本」と「建設専門用語の種類や基礎」が各23・4%などとなった。

hokuriku