坂出市は、JR坂出駅前エリアと坂出緩衝緑地エリア(東大浜緑地)を再整備する中心市街地活性化公民連携事業を行う民間事業者を、PFI法に基づき企画提案を公募した結果、優先交渉権者に大林組グループを特定した。9月下旬に基本協定、11月中旬に仮契約、12月定例会議決後の12月下旬に事業契約を締結する。
グループは代表企業が大林組。構成企業が梓設計関西支社、四電技術コンサルタント、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、JR四国不動産開発、穴吹エンタープライズ。協力企業がE―DESIGN。公募には2グループが参加した。提案価格は139億8723万5900円(税込み)。期間は事業契約締結日から2045年3月末。
全体計画では、坂出駅前エリアについて坂出駅北側の広場と駅前拠点施設前の広場空間、東側の駐車場を高木でつなぐことで、駅前エリア全体を人が美しく見える「みどりの器」とし、ウォーカブルなまちのシンボルとする。
駅前拠点施設の東に設けた広場は、少しずつレベルを上げながら地上から拠点施設の1・5階までを緩やかにつなぐ。
駅前拠点施設は大きく三つの場所に分類。1〜1・5階の「まちの魅力に出会う場所」には、カフェ、ラウンジ、地域物産販売所、ギャラリー、コワーキングスペースなどを配置。2〜2・5階の「学びに出会う場所」には、ライブラリー(一般開架スペース)、集中学習室、多目的活動室などの目的性の高い図書館・交流機能をまとめる。3〜3・5階の「こどもの成長に出会う場所」には、各種子育て支援機能やこども図書館、プレイルームなどを配置する。
中央の吹き抜けを介して各機能を半層ずつずらして積み重ねるスキップフロア構成により、上下間の関係が緩やかに近づき、機能の複合化による魅力を最大限に発揮する。
駅前拠点施設は28年秋の供用開始を予定している。
坂出緩衝緑地エリアは、緩衝緑地内にフレキシブルに使用可能なロビーや芝生の丘と広場が見渡せる開放感のある貸室を設けた管理棟となる緩衝緑地拠点施設を配置する。
拠点施設内のロビーでは、キッズスペースや休憩スペースを設けて市民が自由に活動できる空間を提供し、ハンドメイド商品の販売や産直ブース、フリーマーケット、アート展示など、市民の自主的な活動を後押しする。
拠点施設に隣接して、芝生の丘と広場を見渡すカフェを配置するなどとしている。
提供:
建通新聞社