建設新聞社
2024/09/04
【東北・青森】新年度の事業化目指す/八戸港湾合庁を移転
東北地方整備局は、八戸港湾合同庁舎の移転改築事業について、2025年度の新規採択を目指している。新庁舎は海上自衛隊八戸航空基地付近に移設し、規模はRC造4階建て、延べ約2900平方b。工事費は約15億円を見込む。25年度概算要求には設計調査費を盛り込んだ。
7月30日には本省で社会資本整備審議会建築分科会第31回官公庁施設部会・第15回事業評価小委員会が開かれた。新規事業採択時評価に当たっての意見聴取が行われ、事業化は妥当とされた。
青森県八戸市築港街2丁目16地内にある既存施設はRC造4階建て、延べ約2444平方b。築56年が経過して老朽化が進行している上、津波災害警戒区域内に位置するため津波発生時に全フロアが浸水して応急対策活動に支障を来す恐れがあることなどから移転改築を立案した。隣接している横浜植物防疫所八戸出張所も集約する方針。
移転先は津波災害警戒区域外で、八戸航空基地の南東側に近接する八戸市河原木八太郎山4の303地内となる敷地約3100平方b。すでに取得のめどが立っており、現状は更地となっている。
新しい庁舎はRC造4階建て、延べ約2900平方bを想定。25年度に事業化し、基本・実施設計と測量、地質調査を経て28年度着工、30年度完了を予定する。車庫と自転車置場は木造化する計画。現時点の配置プランは、敷地南側の市道(幅員10b)沿いに庁舎をレイアウト。庁舎の北側と西側などに駐車場を整備するほか、敷地の北端にW造平屋建ての車庫を設ける。
総事業費はおよそ16億7200万円で、うち工事費は約15億3700万円。工事費の内訳は、建築工事に約9億1800万円、電気設備工事に約3億0200万円、機械設備工事に約3億1700万円。このほか企画設計費に1億3500万円余りを見込む。
現在と同じ官署の入居を予定しており、函館税関八戸税関支署、仙台検疫所八戸出張所、東北運輸局八戸海事事務所、第二管区海上保安本部八戸海上保安部に加え、集約によって横浜植物防疫所塩釜支所八戸出張所も入る見通し。
提供:建設新聞社