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北陸工業新聞社
2024/09/04

【石川】一般会計に670億円追加/県が9月補正予算案を内示/復興住宅モデルプラン集/漆芸技術研究所に寄宿舎/神社など再建支援に12億円/金沢港周辺に太陽光パネル

 石川県は3日、9月補正予算案を明らかにした。一般会計に670億3267万円(うち能登半島地震への対応637億3209万円)を追加し、累計額を1兆3073億4711万円(同7219億9594万円)としている。補正のうち投資的経費は452億1127万円。
 記者会見で馳浩知事は、補正予算の財源となる能登半島地震復興基金127億円(県事業16億円、市町事業111億円)について「被災者の生活支援をはじめ、住まい、地域のコミュニティの再建に取り組む。関係市町から意見を聞きながら国の制度の隙間を埋めたい」とした。
 主要事業では、21世紀住まいづくり協議会(県や建築関係団体で構成)を通じて、いしかわ型復興住宅モデルプラン集を年度内に作成する。「地域とつながる新たな能登暮らし」をテーマに協議会会員である住宅メーカーなどから設計プランを募り、12月に代表事例のイメージを中間報告する。
 被災した県立輪島漆芸技術研究所の復興寄附金を原資とした基金を創設し、研究所敷地内に寄宿舎を整備する計画だ。9月補正予算に基本設計費を計上しており、次年度以降に実施設計、建設工事へ移行する。
 復興基金を活用して地域コミュニティ施設の再建を支援する(市町事業)。能登の祭り文化の中心となる神社、集会所などの建て替え、修繕費用の4分の3(最大1200万円)を補助する。
 復興基金ではこのほか、住宅耐震改修を促進する。補助上限額(現行150万円)を30万円上乗せ(県と市町が15万円ずつ負担)して180万円へ引き上げる。
 カーボンニュートラルの推進へ(1)金沢港周辺エリア(2)重伝建地区(東山・主計町)を先導的なモデル地区に設定。このうち金沢港周辺エリアでは太陽光パネルの導入調査に着手するほか、EVバスや電動モビリティの調査・実証を行う。
 主な補正は次の通り。
▽中能登総合事務所庁舎の復旧 1億1456万1000円
▽地域コミュニティ施設等の再建支援 12億5200万円 集会所、神社などの建て替え、修繕への助成
▽令和6年能登半島地震犠牲者追悼式典(来年1月1日)の準備 1000万円
▽農林水産業施設の復旧167億9839万9000円(うち漁港88億7711万7000円)
▽公共土木施設等の復旧 債務含め213億2291万円
▽河川改修等 9億4065万円
▽輪島漆芸技術研究所寄宿舎基本設計 債務負担行為1200万円

hokuriku