日本工業経済新聞社(群馬)
2024/09/03
【群馬】群馬県 9月補正予算案示す
山本一太知事は3日、19日に開会を迎える第3回定例議会へ上程する9月補正予算案を明らかにした。補助公共事業費へ約17億円を増額し、県土整備プランの政策を着実に推進する。また、ALSOKぐんま総合スポーツセンターで実施する駐車場整備に1億円を追加した。記者会見で山本知事は「当初予算や5月補正予算に計上した事業の効率的な執行に全力に取り組む中で、早急に着手する必要のある政策を中心に予算計上した」と述べた。
山本知事は今回の補正予算案のについて「2期目の基本政策で掲げた『新群馬の創造』をさらに進め、新たな富を生み出すための政策を加速させたい」と考えを語ると「災害への対応や子供への施策も充実させ、山本県政の原点である県民幸福度の向上を図っていく」と意気込みを話した。
補助公共事業費は、国庫事業の内示を受け増額。県土整備プランに掲げた多様な移動手段の確保、持続可能で効率的なメンテナンスなどに17億908万8000円を確保する。
単独公共事業費には1億円を計上。緊急の安全対策・防災対策として、通学児童の安全確保のための通学路の除草や水害リスクを軽減するための河川伐木を行う。今後、検討を進めていき、事業の対象箇所を決定していく。
ALSOKぐんま総合スポーツセンター(前橋市関根町800)の駐車場整備には1億円を確保した。2025年度に行われる国スポ関東ブロック大会・群馬大会の開催に向け、利用者の利便性を図るために実施する。対象となるのは東駐車場、南駐車場および西駐車場。現在、凸凹が激しい東駐車場と南駐車場では、砂利敷きをアスファルト舗装により再整備する。西駐車場については、砂利敷のままで凸凹などを解消する計画としている。
同ブロック大会関連の整備としてはこのほか、県立前橋南高等学校(前橋市亀里町1)のプール改修事業へ2000万円を計上した。水球競技会場として利用が予定されているために工事を行うもので、内壁塗装やろ過装置ろ材交換などの修繕を実施する。
県庁から前橋駅間の自動運転バス実証実験の実施にあたり、自動運転車両を安全かつ円滑に走行させるために必要な測量や交通処理などの検討を実施するため7000万円を盛り込んだ。現況調査として、地形の詳細な3Dデータ作成などを行うほか、自動運転バス実装に向けた交差点部の走行ルート設定などの検討や沿線住民および関係事業者との調整を進めていく。
高崎市にあるGメッセ群馬を改修して設置する「TUMO Gunma」の整備には、展望ラウンジなどの工事へ2300万円を配分したほか、デジタルサイネージの設置へ2000万円を充てる。なお、施設整備工事についてはタルヤ建設(富岡市)が受注している。
交通安全施設整備では、摩耗したラインの塗り替えを行うため◇横断歩道178カ所=5700万円◇一時停止線145カ所=800万円◇黄色センターライン(4・6q)=500万円−を確保した。
一般会計補正予算案は86億6952万5000円を計上。総額で7904億6849万4000円となる。このうち、補助公共事業は570億5508万8000円、単独公共事業が208億1800万円となっている。