国内でホテル事業などを展開する株式会社デベロップ(千葉県市川市市川1−4−10、岡村健史代表取締役)は、約70室のビジネスホテルを能代駅前に建設し、8年度のオープンを目指す。同社は、同駅前でホテル建設の構想を掲げていた株式会社Next(能代市浜通町1−45)に、建設地の中心となる大栄百貨店ビル(同元町3−11)の解体からホテル建設、運営までを行う計画を提案。Nextは今後、同計画に協力していくとしている。
能代駅前でのホテル事業は、昨年5月に能代市内の事業者有志が齊藤滋宣能代市長に構想を報告。ホテル建設に向け、同年8月には株式会社Nextを設立し、検討を進めていたところ、デベロップから計画の提案があった。
大栄百貨店ビルをめぐっては、建設した建物を解体せず、現状のまま土地(一部民有地)を能代市に返還したいという申し出が大栄商業協同組合からあったが、市は更地にして返還するよう同組合に求めていた経緯がある。
同ビルは昭和39年に建設された鉄筋コンクリート造陸屋根3階建て・地下1階、延べ床面積2,095.12u(1F・808.99u、2F・808.99u、3F・160.85u、地下1F・316.29u)の施設。以前は能代市民プラザが入居していたが、建物の老朽化が著しく近隣に移転。現在は田中洋品店のみが営業を続けている。
デベロップとNextは先月29日、能代市役所を訪れ、齊藤市長に市有地の売却、事業者に対する財政支援を要望。ビル撤去により廃ビル化の懸念が払拭されるほか、宿泊施設不足の解消や中心市街地の活性化にも繋がるとして、市は前向きに支援を検討するとしている。
提供:秋田建設工業新聞社