県、国土交通省、成田国際空港、空港周辺9市町で構成する「成田空港に関する四者協議会」が2日、県庁本庁舎5階大会議室を本部としてウェブ会議形式で行われた。エアポートシティの実現に向けては、空港内外の一体的な発展に向けた具体的な取り組みを進めていく必要があるとして「県と空港会社が一体となった推進主体を中心とした体制の検討を行う」ことについて合意形成した。4日に「成田空港『エアポートシティ』推進体制準備会議」を立ち上げ、第1回を開催し、年度内に推進主体に関して一定の方向性を示す。
議事ではそのほか、岸田文雄内閣総理大臣に対する「わが国の国際競争力の強化に向けた成田空港を核とした物流・産業拠点の形成などに関する要望」の結果を報告。要望は7月29日、県と成田空港圏自治体連絡協議会が連名で行った。
また、岸田首相への要望や、成田国際空港による「『新しい成田空港』構想とりまとめ2・0」などを踏まえて見直しを進めてきた「成田空港周辺の地域づくりに関する『実施プラン』」の最終案について合意。改訂では道路整備を強力に進めていくため道路整備計画を策定することや、エアポートシティの実現に向けて相互に連携して取り組んでいくことなどを明記した。
閉会後、熊谷俊人知事、秋田未樹・国交省航空局航空ネットワーク部長、小泉一成・成田市長、田村明比古・成田国際空港代表取締役社長が記者団の取材に応じた。
熊谷知事は、エアポートシティの実現について「市町を超え、エリア全体で強力に進めていくための組織・母体の必要性の議論を進めていくため、準備に取り掛かる。周辺市町・地域、そして日本にとって意義のある取り組みとなるよう、しっかりと研究して臨んでいきたい」と意気込んだ。
田村社長は、実施プランに関して「全面的に連携・協力していく」と強調。小泉市長は「プランの実施に当たり、国、県、空港会社から多大な支援を賜りたいと要望した」と紹介。秋田部長は「県、空港会社をはじめとする地域の取り組みと連携し、一生懸命取り組んでいきたい」との考えを示した。
第1回「成田空港『エアポートシティ』推進体制準備会議」は、4日午後3時30分から成田国際空港本社ビル1階S3、4会議室で行う。出席予定者は、冨沢昇・県総合企画部長、片山敏宏・成田国際空港執行役員ほか。