秋田市の穂積志市長は、新スタジアムの整備スケジュールで前倒しが可能な場所として、八橋運動公園第2球技場および健康広場(同敷地)に候補地を絞り込んだ旨を2日の市議会本会議で明らかにした。第2球技場・健康広場の代替地としてASPスタジアム、多目的広場、勝平市民グラウンドなどを考えており、次回の新スタジアム整備協議会に示す考え。また、民設民営としていた事業手法について、公設も検討していると述べた。
現計画で新スタジアムは、外旭川地区まちづくりで行う卸売市場再整備後の余剰地に建設することになっている。現在、ブラウブリッツ秋田は来季のJ1ライセンスを申請しており、Jリーグからはスタジアム整備の前倒しが求められているが、市場の余剰地は着工の前倒しが難しいとされている。
穂積市長は今年6月、建設地について「八橋も一つの選択肢」とそれまでの方針を転換。市は7月にまちづくり戦略室、スポーツ振興課、公園課による「新スタジアム庁内検討会」を設置し、スケジュールの前倒しが可能な場所として第2球技場および健康広場に候補地を絞り、課題を整理している。
同地はスタジアム整備構想の段階で一度候補地となったが、県から示された代替地(◇スポーツ科学センターの県有地とその周辺の市有地 ◇あきぎんスタジアム〔現在のASPスタジアム〕◇多目的グラウンドとその周辺)について市は、その時点の利用率などを理由に「いずれも条件を満たさなかった」とし、不適とした経緯がある。
第2球技場・健康広場を再び検討する理由について市は、「人口減少に伴い多くの施設で利用者が減少している。代替地の検討次第では候補地にできる可能性もある」とし、代替地として秋田ノーザンブレッツのホームグラウンドとしても利用されているASPスタジアム(けやき通り沿い)、多目的グラウンド(ソユースタジアム西側)、勝平市民グラウンド(ナイス割山店裏)などを検討。年内にも候補地を決定したい考え。
事業手法についてはPFIを含む公設も検討。八橋を候補地とした場合、都市公園の有利な補助金や起債などを活用でき、財源的な負担が減るといった理由をあげている。
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秋田建設工業新聞社