トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(埼玉)
2024/08/29

【埼玉】県、関東地整などが「流域治水」へ団結

 埼玉県、関東地方整備局、越谷市など6市1町は26日、越谷市中央市民会館で「流域治水シンポジウム2024」を開催した。会場には約330人が訪れ、参加者一同で流域治水の『自分事化』について考えた。
 冒頭、関東地方整備局の岩ア福久局長は「流域の関係者の皆さまと一体となって、さまざまな取り組みを進めているが、さらに一歩進めることが必要。すべての関係者が『バイオール』の精神のもと、一人一人が水災害意識をしっかり持ち、流域治水を自分事として、捉え、考え、行動することが重要」と述べた。
 続いて、江戸川河川事務所の小池聖彦所長が「中川・綾瀬川緊急流域治水プロジェクト」の事業概要を説明した。
 その後、大野元裕県知事が「激甚化・頻発化する自然災害などへの危機対応」をテーマとした基調講演を行った。大野知事は埼玉県が直面する2つの歴史的課題に「超少子高齢社会への対応」「激甚化・頻発化する自然災害等の危機管理」を挙げた。「危機管理の要諦」として▽切迫感の共有▽想像力が経験の希薄さを補う▽平時からの準備(組織イメージと連携の強化)――といった「準備と想像力」の重要性を提示した。流域治水のハード対策を進めていることを示した上で「ハード対策では守り切れない自然災害は必ず発生する」と指摘。身を守るために@地域のリスクを知るA防災情報の確認B命を守るための行動――を掲げ「ソフト対策も重要」と力説した。
 また大野知事、岩ア局長、6市1町の首長による『中川・綾瀬川緊急流域治水プロジェクト』キックオフ宣言も行った。
 休憩を挟んで、気象予報士の井田寛子氏による基調講演「近年の異常気象と気候変動〜激甚化する気象災害に備える〜」、東京大学の加藤孝明教授による基調講演「流域治水をみんなで着実、確実に進めるために」が行われた。
 さらに「流域治水の『自分事化』を考える」をテーマにパネルディスカッションも実施した。

提供:埼玉建設新聞