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建通新聞社
2024/08/29

【大阪】府 淀川水系4河川の事業を審議

 大阪府は8月26日、2024年度第2回大阪府河川整備審議会を開き、淀川水系淀川右岸ブロックと左岸ブロックの河川整備の事業評価について審議した。右岸ブロックの芥川と東檜尾川、左岸ブロックの穂谷川では、事業費を増額し、河川改修をさらに進めていく。右岸ブロックのうち檜尾川では、洪水リスクを既に軽減できていることが確認できたため河川整備事業を当面、休止する。今後、府民意見を募集し、次回の審議会で対応方針を検討する。
 淀川水系淀川右岸ブロックの河川整備事業では、芥川のJR芥川橋梁下流〜西之川原橋上流(整備延長約3・6`)と摂津峡大橋上流〜原大橋下流(同約1・6`)、東檜尾川の無名橋上流〜下流(同約0・1`)で河道拡幅や河床掘削などを実施する。
 芥川では23年度末までに芥川橋梁下流部から芥川橋上流の左岸側までの堤防補強工事を実施。今後は上流側の西之川原橋までの堤防補強や河床掘削、摂津峡大橋からさらに上流側の築堤や河道拡幅を進める。完成予定は48年度。
 東檜尾川では、23年度までに河川改修に必要な用地取得が完了。本年度から河道拡幅や河床掘削の工事に着手する予定だ。完成予定は30年度。
 芥川では全体事業費を前回評価時の約116億円から約124億円(このうち工事費約122億円、用地費約1億円、調査費約1億円)に増額する。23年度末の事業費ベースでの進捗率は4%。東檜尾川でも、全体事業費を約16億円から約17億円(このうち工事費約15億円、用地費約2億円、調査費約0・1億円)に増額する。
 また、同ブロックのうち檜尾川でも、磐手橋上流〜弥生橋上流の約1・15`で河床掘削を行う計画だったが、整備区間の右岸堤防の背後地が高く、左岸堤防背後地が嵩上げされるなど現地状況が変化。洪水リスクを見直した結果、100年に1回の降雨規模でも氾濫しないことが確認できたため、事業を当面休止する。
 淀川水系淀川左岸ブロックの河川整備事業では、馬場前橋上流〜新上渡場橋下流の延長約6・6`で河道拡幅や河床掘削などを行う。今後は下流区間の馬場前橋上流〜穂谷川新橋の未改修区間の工事を進め、中流区間の穂谷川新橋〜山田池橋の未改修区間(ネック部)を改修するとしている。
 護岸工の施工では、当初大型土のうでの仮設水路を計画していたが河床部からの湧き水が想定以上だったため、鋼矢板を使用した仮設工法に変更する。
 この他、人件費や物価の上昇などにより全体事業費は前回評価時の約31億円から約41億円(このうち工事費約38億円、用地費0・8億円、調査費約2億円)に増額する。また、前回評価時点で32年度としていた完成予定時期について、仮設工法の変更による作業効率の低下により38年度に延長した。進捗率は23年度末の事業費ベースで48%。
 ※写真は建通新聞電子版に掲載中

提供:建通新聞社