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建設経済新聞社
2024/08/28

【京都】令和5年度道路メンテナンス年報 判定区分Wの物部大橋を解体

 国土交通省は26日、令和5年度道路メンテナンス年報を公表した。
 平成25年の道路法改正等を受け、平成26年7月より、道路管理者は、全ての橋梁、トンネル等について、5年に1度、近接目視で点検を行い、点検結果として健全性を4段階(T・健全(構造物の機能に支障が生じていない状態)、U・予防保全段階(構造物の機能に支障が生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態)、V・早期措置段階(構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講ずべき状態)、W・緊急措置段階(構造物の機能に支障が生じている、又は生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態))に診断することになった。
 国交省は、点検の実施状況や結果等を調査し「道路メンテナンス年報」としてまとめている。この調査結果は、点検結果を踏まえた今後の措置方針の立案等を検討するための資料となる。
 令和5年度道路メンテナンス年報の京都府関係をみると、橋梁の現状について、過年度の点検(平成26年度〜令和5年度)で地方公共団体(都道府県・政令市等及び市町村)が管理する橋梁の判定区分は、Tが29%、Uが66%、Vが5%、Wが0・03%。
 過年度の点検で都道府県・政令市等が管理する橋梁の判定区分は、Tが31%、Uが62%、Vが7%。
 過年度の点検で市町村が管理する橋梁の判定区分は、Tが27%、Uが69%、Vが4%、Wが0・04%。
 これをトンネルでみると、過年度の点検で地方公共団体(都道府県・政令市等及び市町村)が管理するトンネルの判定区分は、Tが1%、Uが74%、Vが25%。
 過年度の点検で都道府県・政令市等が管理するトンネルの判定区分は、Tが1%、Uが72%、Vが27%。
 過年度の点検で市町村が管理するトンネルの判定区分は、Uが83%、Vが17%。
 判定区分Wの橋梁の措置内容をみると、綾部市の物部大橋(市道宮川線)は平成11年建設。令和5年点検で損傷の具体的内容は橋脚及び床版の沈下。緊急措置内容は全面通行止。緊急措置後の恒久的な措置(令和6年3月末時点)は「撤去予定」。
 綾部市は、台風7号豪雨で住宅地への浸水発生の一つの要因となった市道橋(綾部市物部町の物部大橋、全幅3・30m、橋長24・52m、総径間数・3径間、上部・H形鋼橋(継手なし)H形鋼(合成)、下部・その他(橋台)+パイルベント橋脚(RC)柱橋脚1柱小判(RC))を解体撤去する。
 令和6年度当初予算には6500万円を確保。物部大橋の解体(詳細設計、撤去工事)を行う。
 物部大橋の橋梁撤去設計は6月25日開札でエイテックが落札した。設計工期は120日間。
 南丹市の摩気神社前橋(市道摩気神社線)は平成5年建設。令和5年点検で損傷の具体的内容は主桁支点部の腐朽による破断。緊急措置内容は車両通行止。緊急措置後の恒久的な措置(令和6年3月末時点)は「修繕中」。