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建通新聞社(神奈川)
2024/08/22

【神奈川】横浜市 道路事業で新技術活用を促進

 横浜市道路局は、施工現場での負担軽減と生産性向上を図るため、新技術・新工法を積極的に活用する。国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)に登録されている技術を対象とし、「発注者指定型新技術活用工事」と「選択肢提示型新技術活用工事」の二つのタイプで試行する。9月1日以降に手続きを行う設計業務から適用し、新技術活用の提案をまとめた業務は成績評定に加点評価する。工事については2025年度から順次発注する見込みだ。
 「発注者指定型」は、経済性、施工のしやすさなどで明らかに従来工法より優れていると認められた場合に実施する。工事発注の段階で新技術の費用を計上。特記仕様書に施工方法を明示する。施工者は、施工計画通りの工事によって工期短縮、環境改善、品質向上などで新技術の効果が確認されれば、工事成績評定で加点される。
 「選択肢提示型」は、発注時に選択可能な新技術のリストを明示。発注段階の工事費は標準積算基準書によって積算されるが、契約締結後に請負者と監督員が協議して有効な新技術を決め、これに応じた設計変更を行う。工事完了後、期待通りの効果が得られれば工事成績評定に加点される。
 設計業務では、従来から共通仕様書で新技術の積極的な活用を求めていたが、検討を徹底する。明確な有用性が認められる新技術があれば「発注者指定型」とし、確実な判断はできないものの採用可能な新技術がある場合は、「選択肢提示型」として採用可能なリストを盛り込んだ成果を作成する。
 同局では、工事契約約款の中で施工方法について、仕様や品質を満足していれば自由としているが、現場条件が変わらない限り設計変更を認めてこなかった。今回の改正では設計段階から費用を織り込むことで、新技術の採用による費用増加に対応する。現場の条件や特性に応じた新技術のノウハウを蓄積し、さらなる活用を促す考えだ。


提供:建通新聞社