成田市は20日、下福田地区地区計画を決定した。対象区域は下福田字油免ほかの約45・6haで、当該地区においては5月、ヒューリックによる「地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律(地域未来投資促進法)」に基づく地域経済牽引事業計画が県に承認された。地区計画により、空港立地の優位性と広域交通ネットワークを生かした空港関連などの複合的な物流施設の立地を誘導する。また、豊かな自然環境を地区内に確保するとともに、オープンスペースを確保。周辺の自然環境と調和した樹林の保全に加え、敷地内で植栽などを行うことで、緑豊かな環境を形成する。
地区施設は、南北に延び、南側で主要地方道成田安食線と接続する1号道路(L約900m、W12m)、1号道路から東に延びる2号道路(L約300m、W9m)、2号道路からさらに東に延び、市道松崎下福田線につながる3号道路(L約200m、W9m)。1号道路北側に1号調整池(約2万8400u)、2号道路南側に2号調整池(約1万7100u)。また、1号緑地(約1万7000u)、2号緑地(約2900u)、3号緑地(約2400u)、4号緑地(約600u)を配置する。
1号道路を挟み、西側に面積約25・1haの産業集積地区A、東側に面積約10・8haの産業集積地区Bを設定。
建築物については、原則として、床面積500u以内の店舗・飲食店、物資の流通に係る業務の用に供する事務所、保育所、自動車車庫、倉庫、工場、ガソリンスタンドなどの建築が可能。これらに加え、産業集積地区Bでは、診療所と、地区内の施設従事者などのための共同住宅または寄宿舎も建築できる。
建築物の敷地面積の最低限度は、原則として1000u。建築物の高さの最高限度は40m。
2023年9月に、ヒューリックから「地区計画等の申出制度」に基づく申し出を受け、地区計画の決定に向けた手続きを進めてきた。
ヒューリックは同地区において、国際航空貨物対応の大型物流施設(国際航空貨物コンビナート)の開発を計画。投資額は約1000億円。成田国際空港C滑走路が完成する29年3月末に合わせて施設を稼働する見込み。
地区計画の関係図書は、市都市計画課と県都市計画課で縦覧に供している。