船橋市は19日、第149回都市計画審議会を市役所10階中会議室で開催し、JR船橋市場町社宅跡地開発における地区計画の素案と新船橋駅西地区のまちづくりについて報告した。社宅跡地で、既存建築物の建て替えによる良好な居住環境の形成および、環境配慮型のまちづくりを目指す。東武野田線新船橋駅西側の日本建鐵船橋製作所跡地では、新船橋中央病院や街路と公園の機能が融合した貫通広場を中心とする新しいまち「WALKABLE PARK CITY 」の形成を図る。
JR船橋市場町社宅跡地の開発事業者は、東日本旅客鉄道と東急不動産ホールディングス。計画地は市場1―6に所在。敷地面積は約4万5400u。JR船橋駅から東に約850mの距離に位置し、船橋地方卸売市場に隣接している。
立地条件や環境を生かし、南北に延びる海老川沿いの人の流れとJR船橋駅につながる東西の人の流れの結節点として、地域の利便性向上に資する商業・生活サービス、緑豊かで環境に配慮した中高層住宅の立地を誘導し、魅力的なセンタープロムナードの形成を図る。
建築物などの高さについては、周辺環境に配慮しつつ、オープンスペースの創出による魅力ある街並みを形成するため、一部の最高限度を45mに緩和する。
年度内に都市計画決定告示を行い、2026年度以降の施設完成を目指す。
約1400戸集合住宅を日本建鐵跡地に
新船橋駅西地区の開発事業者は、野村不動産と住友不動産。計画地は、山手1―1―1に所在する日本建鐵船橋製作所の跡地。敷地面積は約6万8000u。
15年に土壌汚染対策法に基づく調査を行ったところ、基準を超える汚染物質が検出されたことから、15〜16年に対策工事を実施。18〜20年に定期的な水質測定を行った結果、測定した全ての項目について環境基準を満たしたことから、20年11月に土壌汚染の指定区域を解除した。
土地利用に当たっては、約1400戸の集合住宅を建設するほか、建物と設備の老朽化が進んでいる船橋中央病院の移転建て替え用地を確保する。新病院については、28年の開院を予定している。
新船橋駅から計画地をつなぐ緑豊かな歩行者動線を確保するとともに、街区全体のシンボルとなる公園・広場空間の整備を行う。
25年度の都市計画決定告示に向け、地区計画の目標、土地利用などの方針、地区整備計画、高度地区の最高高さ制限45mへの緩和などについて検討を進める。